〓本日、今まで仕事をしておりまして、これからチェコ・アニメを1本見て、それから、夜は 「ボーネンカイ」 ですわ。もう、咳もだいぶ出ておりまして、体力を温存したいなあ……
〓ってんで、今日はノーミソのカロリーを使わないように、「地バナシ」 といきやしょう。
〓ええ、まずね、NHK杯ですよ。グランプリシリーズの第6戦に当たります。
安藤美姫
武田奈也 (たけだ なな)
浅田舞 (あさだ まい)
の3選手がエントリーしたんですが、浅田舞選手は、発熱によりフリースケーティングを欠場。
〓安藤選手は、フリーのショッパナでジャンプを失敗し、そのあと集中力を欠いて、4位ですね。けっきょく、ファイナル進出はなりませんでした。トリノのグランプリファイナルに出場する選手は
浅田真央 (日本)
中野友加里 (日本)
キミー・マイズナー (米国)
キャロライン・ジャン (米国)
キム・ヨナ (韓国)
カロリーナ・コストナー (イタリア)
となりましたね。
〓NHKは、キャロライン・ジャン選手の名前を、
キャロライン・ザン
としていました。どっちがいいのか、こればっかは当人に確かめないとどうにもならんですね。
〓NHK杯の3位には、武田奈也選手が入りましたよ。いわゆる、シニアデビューで、NHK杯銅メダルですよ。ええですなあ、あの笑顔ねえ。美人さんじゃないです。んだども、家に帰ったときにですね、「ツンとすました伊東美咲さん」 と 「ニッカニカの武田奈也さん」 のどちらが迎えてくれたらうれしいかっちゅう、まあ、そういうこってすね。
〓カロリーナ・コストナー選手は、トリノの大学に通い始めたところだそうで、最終戦で、故郷に錦的な感じで滑り込みました。(スケートだけに?)
〓コストナー選手のイタリア人らしくない姓 Kostner については、大昔に論じております。ハイ。↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=92675742&owner_id=809109
「カロリーナ・コストナーは何人か?」
〓それとね、
「ミシュラン」 ですよ。東京は世界でいちばんウマイものが食える都市ってさあ、「5万円の寿司」 とか、そういうんだったら、アッシなんぞには、あってもなくてもオンナジものでさあね。
〓「ミシュラン」 の語源とか、「ビバンダム」 の語源とか、“ミシュランはじめてものがたり” みたいのも、すでにやっておりますね。ハイ。↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=389823298&owner_id=809109
「“ビバンダム” の由来」
〓どうも、フランス人の男子名
Michel 「ミシェル」 というのは、日本人には女性のように聞こえるんですね。ひとつには、Michel の女性形も発音が同じであることが背景にあるでしょう。
Michel [ ミ ' シェる ] (男性の) ミシェル
Michelle, Michèle [ ミ ' シェる ] (女性の) ミシェル
〓
-l で終わる名前というのは、フランス語でも特異な部類でありまして、通常、「語末では発音されない子音が、
-l の場合は脱落せずに、現代フランス語まで残った」 ことが原因です。たとえば、
François [ フラんソ ' ワ ] フランソワ (男子名)
Françoise [ フラんソ ' ワーズ ] フランソワーズ (女子名)
のようなペアだと、男子名の語末の
-s が発音されないことで、両者が区別できるわけです。しかし、
Michel のように
-l でおわる系統だと、
-e が付いても発音が変わらない。なので、男女同音になってしまうんですね。
〓同じような名前には、
Paul − Paule 「ポール」、
Pascal − Pascale 「パスカル」 などがありますね。
〓この 「ミシェル」 という名前は、あるいは、「ミシェル・モルガン」 などという女優によって、女性名と印象づけられたのかもしれないし、あるいは、ビートルズの Michelle 『ミッシェル』 で植え付けられた意識かもしれない。英語は、男子名の Michel は捨て置いて、フランス女性の Michelle という名前だけ借用したので、このようなことになったんですね。
〓よく考えてみれば、ミッシェル・ポルナレフ Michel Polnareff は男性だし、『禁じられた遊び』 のラストシーン、ポーレット Paulette が泣きながら駅で叫ぶコトバは、
「ミシェル、ミシェル、ママ、ママ……」
ですよ。ミシェルは男の子ですよね。
〓女性形は
Michelle でも
Michèle でもいいんですが、どちらを使うかは、それぞれ、ヒトによって決まっています。まあ、「惠子」 と書くか、「恵子」 と書くか、みたいなもんですね。
〓フランス語では、
Michelle という綴りは問題ありません。語末の
-e に何もアクサンが付いていなければ黙字です。そして、
-chel- という音節は、閉音節なので、必ず
-e- を読みます。なので、「ミシェル」 でいいわけです。
〓しかし、
Michele
と綴ってしまってはマズイ。こういう綴りはフランス語に存在しません。まず、語末の
-e にアクサンがないので、黙字とみなされます。そして、
-che- という音節も開音節なので、こちらの
-e- も黙字相当 (場合によっては [
∂ ] になる) とみなされます。
〓するってえと、フランス語では、大問題になるわけです。最後の
-chele という音節に 「主母音」 がない!
ということになります。つまり、フランス語は、
-chele という綴りがあった場合、2つの
e のどちらかは、必ず強母音で発音しなければならないのです。つまり、
Michèle [ ミ ' シェる ]
Michelé [ ミシュ ' れ ]
〓このどちらかでなければならない。それをハッキリさせるために、「アクサンテーギュ」、「アクサングラーヴ」 というものがあるんですね。
Michèle の位置にアクサンが置かれる場合は、必ず、「アクサングラーヴ」
“`” になります。これはフランス語の発音上の習慣なので理由はおまへん。
〓ときどき、外来形の固有名詞などでは、
Michélé [ ミシェ ' れ ]
のようなタイプの単語も見かけますが、これはあくまで外来語ですね。
〓今日はこんだけ!
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