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2026年07月31日13:29

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「キングダム 魂の決戦」感想

 これは、原泰久の大長編人気マンガ「キングダム」の劇場版第5弾。
 主演は、マンガの実写化ならばこの人、と言う状況となって来た山��賢人。共演に、吉沢亮、橋本環奈、小栗旬、山田裕貴と、主演級がズラリと顔を揃える、正に豪華オールスターキャストの布陣だ。

 馬陽の戦いで大将軍・王騎を失ってから3年……その思いを継ぎ、成長を続ける信は千人将に昇格――そんな中、秦に急報が相次ぐ。趙の宰相・李牧の策略で、秦以外の全ての国、楚・趙・魏・韓・燕・斉の六国が“打倒・秦”を掲げて手を組み、総数50万の“合従軍”となって秦へ侵攻してきたのだ。
 国家存亡の危機に、秦の若き王・嬴政は、国門である要衝・函谷関に全軍を集め、“合従軍”を迎え撃つ覚悟を決め、信の「飛信隊」も函谷関に向かう。
 集結する50万の合従軍――そして、運命の“函谷関防衛戦”の火蓋が切って落とされる……

 2019年に第1作目となる「キングダム」が公開されて7年……作品内でも6年が経過しているので丁度いいと言えばそうなのだが、元々役年齢に対し年が上(第一作での信の役年齢は13歳)だった事もあり、年齢の乖離がかなり苦しくなって来ている本シリーズ、前作の第4作「大将軍の帰還」で終わりと思っていたのだが、それが興行収入80億円と言う大ヒット作となってしまえば、シリーズ打ち切りも難しいのか……そこで映画は、原作の“山陽大攻略戦”編を飛ばし、シリーズでも人気の“合従軍”を描く事となった。

 2年ぶりのシリーズ新作は、前作の振り返りに始まり、信と李牧と言う対立軸を示した上で本編に入って行く……こうした親切さは、やはり人気シリーズならでは、と言う所だろう。
 その本編の舞台となるのは函谷関……巨大な城壁は勿論CGなのだが、中国ロケと組み合わせて決してチャチなものではない壮大な絵を見せているのは素晴らしい。
 そして始まる数十万の軍勢の激突を、迫力のある絵で見せる、この邦画らしからぬスケールの大きなアクションが「キングダム」の魅力であり、それが正常進化している所には感心した。

 また、本シリーズで特筆すべきはキャラクターの再現度――前作までの王騎将軍も素晴らしかったが、本作で注目したのは信の同僚でライバルとなる若き武将、王賁を演じた神尾楓珠と、蒙恬を演じた志尊淳。2人ともマンガから抜け出して来たような見事さ。王賁の凛々しさもいいし、原作で「女みたいな」と言われる蒙恬が、髪をなびかせて騎乗するシーンなど「川口春奈か?」と言う感じだった。

 本作は、函谷関攻防の序盤を演じ、その中で、本作のクライマックスとなるのは、趙の将軍、万極との決闘だろう……だが、この対・万極戦は、どうにも不満が残るもの――戦争の怨念を抱え込んだ万極のおぞましさ……前作からそうだったのだが、その万極の戦いぶりをレイティングもあって省略してしまっている事もあって、万極軍の歪さと醜さ、そしてそれを全部背負い込んでやる、と言う信の覚悟が描き切れていないのは残念だった。
 また、戦いばかりで物語が進んでいない、と言う不評もあるようだが、それが「キングダム」なのだし、本作も原作2〜3巻分のエピソードを押し込んであり、決して引き延ばしたりはしていない、と思う。

 いずれにせよ、これはまだ函谷関攻防戦の序盤も序盤……この先、各国の武将が活躍する総攻撃があり、その後で、久々に嬴政が活躍する蕞攻防戦があり、最低でも“函谷関防衛戦”三部作となるだろう。
 更なる激しい戦いとなる次作以降が楽しみだ。
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