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2026年07月02日11:35

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『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』感想

〜シリア内戦の長きにわたる戦禍を逃れるため1400万人が国外避難を余儀なくされたという現実に着想を得て、紛争により引き裂かれた家族と彼らを取り巻く人々の姿を多角的に描いた群像ドラマ。シリア、トルコ、ギリシャ、アメリカの4カ国を舞台に、5つの家族の人生が交差する物語を5章構成で描き出す〜
〜独裁政権が続くシリアで、政府軍と反政府組織の内戦が激化した。シリアの医師アミラは娘とともに安全な国へ逃れるため、危険な国境越えを決意する。国境を守るシリア兵ムスタファは残虐な政府軍に不信感を抱き、命令に従う兵士であるべきか、心ある人間でいるべきか苦悩する。トルコの密航業者マルワンは病弱な息子とアメリカへ移住するため、難民をギリシャ行きのボートに乗せて金を稼ごうとする。詩人のファティは妻子を連れてそのボートに乗り込むが、死の危機に直面する。ギリシャ沿岸警備隊のスタヴロスは嵐の海を航行する難民を発見し、人命救助に尽力するが……〜<映画.comさんより>

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先月観た作品の感想も書けていないんですが、気分転換で一番最近観たこの作品の感想をば✍
予告を見て、絶対好きなやつ&観なければいけない作品と確信しました

5つの章で構成されています。
「医者」「兵士」「密航業者」「詩人」「船長」

それぞれの章の重なり具合が絶妙。
「えっ、一体どうなるの?」というところで終わり、こちらはヤキモキ。
その後の展開は、次の章で明らかにされる。

・シリアの医師アミラは、敵味方、分け隔てなく処置を施す。そのことで脅されようが自分の信条は曲げない。
・兵士ムスタファは政府軍に忠実だったが、小さな子どもが反体制的な落書きをしただけで銃殺されるというのを目の当たりにして、心が揺らぎだす。父親は反体制派。
・トルコの密航業者マルワンには病弱の幼い息子がいる。ピザ好きな息子といつかアメリカシカゴに移住するべく、ひたすら稼ぐ日々。法外な料金を要求し、たどり着ける保証も与えず、返金にも応じない非情さ。
・詩人ファティは妻と3人の子どもとでトルコの難民キャンプで暮らしていた。ギリシャへ出国するボートがあると聞き、業者に全財産を渡し一家を乗せてくれるよう懇願する。家族で海岸の向かう時、娘が足を怪我して...不穏の空気が漂った。
・ギリシャ沿岸警備隊のスタヴロスは、難民たちの救助に追われ続けている。多くの命を救ったが、1000人以上救えなかった。時に悪夢を見る。今日も嵐の中、沈没しそうな簡易ボートを発見する…。

※予告編
https://youtu.be/U8FSK0taRoE?si=e0kWXVeWPikVKJkv

キャストで名前が知れているのはオマール・シーかな。
ひたすら悪役と思いきや、’息子のために’という別の一面が描かれる。
ムスタファ役は『皮膚を売った男』のヤヤ・マヘイニだと観賞後に知った。

始まりから終わりまで、緊迫感バクバクでしんどさ半端ない。
過酷なボートシーンは、よくぞ撮ったなと。
まだ薄暗い中、荒波、嵐、大雨、そしてエンジンの故障。

生まれ育った母国が内戦下。生きていくため、命をかけての脱出。
つくづく、しみじみ、平和な国に生まれたありがたさを感じました。

総評:観終わってタイトルの意味を考える。過去形になっている「stranger」
「よそ者」として扱われがちの難民のことを指すのかもしれないし、もしかして、この作品を観た観客ひとりひとりが「これは他人事ではない」と感じるということかもしれない。
「その先」を描いたラストシーンが何とも言えない余韻を残す。
リアルで恐ろしく衝撃的。世界にはこういう人たちもいるのだ。見逃さないでほしい秀作!4つ☆
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