mixiユーザー(id:124952)

2026年05月05日11:35

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「残されたヘッドライン」感想

 これは、昭和初期のニュース映像を中心にダイジェスト版として編集したニュース映画作品。
 監督は、「結界の寺」他で、AKB48などのアイドルグループが関わる映像作品の製作を務めてきた平野貴之。ナレーションは元・日本テレビキャスターの真山勇一。

 本作は、昭和初期を中心にニュース映像を集めダイジェストとして編集、その時代と共に忘れられた文化、政治、娯楽、風俗、そして事件などを厳選してまとめたものとなる。
 伝説の蛇遣いヌードダンサー、売春防止法の強制取締、神風特別特攻隊の遺品や遺書と隠されたエピソードなど本邦初公開となる映像を交え、歴史の彼方に残された日本のニュースを現代に伝える。

 この映画は、かつて映画館で上映されていたニュース映像を制作していた中日映画社に残っていた映像記録を発掘し、再編集したものとなる。
 映像については、当時の記録、と言う事を重視し、修正などを加えていない一方で、音楽については、権利関係が複雑で、当時の音楽と音声は使用を断念している、と言う。

 本作に映像的には貴重なものも多く、東郷元帥の国葬の様子や、参列の為に横浜港に集まった各国軍艦が礼砲を撃つシーンなど、興味深く見た。
 現在の日本が、「新たな戦前」を迎えつつある、と言われる中、正にその「戦前」であった大正と昭和初期がどのような社会だったのか、当時の様子を映像で見るのも有意義な事であろう、と思う。
 構成はちょっと面白く、時系列順に並べるのではなく、日本の文明開化から敗戦までを辿った後に、ドイツとヒトラーの戦争を描き、更に結構な時間を割いて、風俗文化と、戦後の売春防止法制定の流れと、その取締まりを紹介するなどしているのに、平野監督の関心分野が見えるように思えた。
 
 残念だったのは、インディーズ作品故、検証や考証に手間をかけられなかったのだろう、一部に事実誤認や、用語や説明の誤りが見られた事。
 然しながら、貴重な内容である事に違いはなく、一見の価値はあるものと思う。


PS
 上映後に平野監督の舞台挨拶があり、特別映像も公開された。
 それは、本編にも登場した伝説の蛇遣いヌードダンサーで、本編では着衣シーンまでだったが、その後のトップレスシーンを上映……なるほど、これは貴重なものだ。
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