これは、ジャッキー・チェンが本人役で出演し、パンダの強奪を目論む悪党共からパンダを守って奮闘するアクションコメディ。
アクションスターのジャッキー・チェンは、映画の撮影の他にも様々な式典やイベントに引っ張りだこで多忙な日々を送っていた。
そんな中、南海の島にあるノア動物園から、動物園で生まれた赤ちゃんパンダ・ダーバオの里親として選ばれた、と動物園に招かれる。
そして、イベント当日、動物園を謎の武装集団が襲撃、「パンダをよこせ」と迫られる……ジャッキーはダーバオを守るため、アクション映画さながらに奮闘するが……
本作は、初期のジャッキー・チェン主演映画のような、軽妙なノリのアクションコメディとなっている。パンダとの共演、と言う事で、低年齢層が観る事も配慮し、流血や過度な暴力も抑え、笑えながら観られるようにしているのは評価したいし、実際、楽しいシーンもある。
最近では、アクションを共演の若手に任せてしまう事も多いジャッキーだが、本作では激しいシーンは少ない事もあって、ほぼ出ずっぱりの大活躍、と言うのもファンには嬉しいだろうし、ジャッキー主演作としては当然のように、ヒロインのシャオジューを演じたシー・ツエも魅力的、ではある。
また、こんな映画でもしっかりお金をかけてそれなりの規模にして来るのには、かつての日本のバブル期を思い出してしまったりもした。
ただ、そうした狙いは判る一方で、出来た映画はなかなか辛い部分があるのも事実……まず、敵役となるのが、強面の傭兵で、重武装をし訓練もしているであろう敵に、このノリで立ち向かう、と言うのはどうにも無理を感じてしまった――本作のノリであれば、敵役は、せいぜい街のチンピラ程度の小悪党でないと……
黒幕が、アラブの富豪と言うも疑問だし(そんな財力があれば中国政府に正式にレンタルを申し込めるだろう)、クライマックスにお涙頂戴する為だけに難病設定を入れて来る(しかもそれを放り出す!)のには呆れて言葉も出ない。
本作には、かつてのジャッキー・チェン映画のような内容を期待してしまったが、これはちょっと辛い99分だった……軽妙で楽しいアクション・コメディにするなら、相応しい器と言うものがあるだろうに、本作は色々な部分でバランスの悪さを感じてしまった。
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