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2025年11月12日20:33

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「プレデター:バットランド」感想

 これは、高度な科学技術を持つ宇宙最凶の戦闘民族・プレデターと人類との死闘を描くSFシリーズ「プレデター」で、初めて“プレデター”を主役にして描くアクション映画。
 監督は「プレデター:ザ・プレイ」のダン・トラクテンバーグ。主役となるプレデターにディミトリアス・シュスター=コローマタンギ、共演はエル・ファニング。

 誇り高い戦闘民族、ヤウージャの長の息子でありながら、体格にも戦技にも劣り、一族の恥、とまで言われる若者、デク。実力を示す為に兄のクウェイと対決するも敗れ、父王から処刑されそうになった時、クウェイに命を救われ、掟を破ったクウェイは父に討たれた。
 デクは、父を見返すため、その父が恐れたと言う、危険な惑星・ゲンナに住む巨獣“カリスク”を仕留めるべく旅立つ――だが、辿り着いたゲンナは、ヤウージャでさえ生存が危ぶまれる危険な場所、“バッドランド”だった。
 そこで、デクは思いがけず“協力者”となる謎のアンドロイド少女ティアと出会う。更に、狩りの途中で、デクは猿のようなクリーチャーに懐かれてしまい、ティアは、そのクリーチャーにバドと名前をつけた。
 単独行動を是とするヤウージャのデクにとって、それは初めての“仲間”だった……

 はらは、「プレデター」シリーズは、これまで“食わず嫌い”で敬遠しており、実はこれがシリーズ初鑑賞。予備知識も殆どなく観たのだけど、これは凄く面白かった。

 まず、本作は、これまで敵役だった“プレデター”こと、ヤウージャ族を主人公にする、と言うのがシリーズ初の設定であり、これはある種の冒険であったろう――確かに、青くて尻尾の生えた異星人を主人公とした「アバター」の成功例があるとは言え、その中には人間のジェイクがおり、彼を狂言回しにパンドラ世界を描くものだったのに対し、本作では、人間の登場人物は皆無なのだ。
 もっとも、そんな映画を初見の観客にも受け入れ易くする為の工夫は様々凝らされており、(人間ではないが)地球製の美少女アンドロイドを登場させ、彼女をデクのバディとする事で、作品世界へのナビゲーターとする他、物語の方も王国の若い王子が、試練の末に王国に帰還すると言う、古典的な貴種流離譚を骨子に、何者でもない若者が仲間と共に試練を得て成長する、はらの好きなタイプの青春映画の要素も持っている。
 そんな感情移入を促す枠組みがあってこそ、中盤、捕縛されて全てを失ったデクが、何もない所から、ティアが教えた情報と、狩人の本能で、仲間を助け、逆襲に転じるのが痛快に思えるのだ。

 この作品で特筆すべきキャラクターと言えば、やはりエル・ファニング演じるティアだろう――「エイリアン」シリーズでもお馴染みの(と言う事は本作も同じ世界なのである)ウェイランド・ユタニ社製のアンドロイドで、本作では下半身を失った状態での搭乗なのだが、よく喋り、よく笑い、その笑顔が何ともキュート。薄汚れてはいるけれど、ティアのエル・ファニングはこれまで以上に魅力的だった。

 本作は、「ロード・オブ・ザ・リング」、「マッドマックス2」など多くの映画の影響他、日本アニメの影響も強く受けているとされるが、はらが感じたのは「僕のヒーローアカデミア」の影響だ。まず、主人公の名がデクだし、作中、プレデターである狼を例えに出し「狼のリーダーとは群れの仲間を助ける者」と説いて、デクにリーダーの資格を説く辺りにも影響を感じた。

 クライマックスは“トロフィー”を手にヤウージャの母星に帰還したデクと父王との対決となる。
 そして、ラストシーンに登場したのは、続編作る気満々の新展開の予感――これまで食わず嫌いでいた「プレデター」だけど、デクと凸凹トリオの活躍には期待しかなく、これは新展開で続く次回作に期待したい。 
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