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2025年10月18日09:22

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「機動警察パトレイバー2」感想

 これは近未来の東京を舞台に、多足歩行型作業機械“レイバー”による犯罪に対抗して設立された警視庁警備部特殊車両二課パトロールレイバー中隊、通称「パトレイバー」の活躍を描くSFロボットアニメ映画。
 少年サンデー誌でのゆうきまさみによる漫画、TVアニメ、そして映画、と言うメディアミックス展開も当時話題となった。
 監督は「天使の卵」の押井守、脚本は伊藤和典。

 1999年、東南アジアへPKO派遣された陸上自衛隊のレイバー小隊が全滅――
 それから4年後、横浜ベイブリッジが爆破され、それが航空自衛隊の戦闘機による爆撃である、との噂が広まり、世論は自衛隊への不信感を募らせていく。
 そんな折、警視庁警備部特車二課を謎めいた男が訪れた。陸幕調査部の荒川と名乗った男は、爆破事件に、自衛隊内のある勢力が関わっている事を告げ、その中にPKO派遣された自衛隊レイバー隊の生存者で指揮官の柘植と言う男がいる、と語った――そして、柘植は、特車二課第一小隊隊長の南雲しのぶのかつての恋人でもあった……

 今回、4K版のリバイバル上映で鑑賞。
 映画は1993年に公開されたもので、その10年後、と言う“近未来”を描いているのだが、その2003年だって22年前、と言う事になる――そうして、いささか懐かしい想いで観始めたのだが、これが驚くべき事に内容がまるで古びていない。
 確かに、映画は、冷戦終結後、バブルの余波が残りながらも漠然とした不安が漂う日本の空気感の中で作られたものであり、冷戦終結後に不安定になる地域を東南アジアとしている事や、中国の台頭は未だなくその存在感がまるでない、と言う辺りに時代を感じるが、戦後の長い“平和”を、他国の戦乱に目を背けて来た“不正義の平和”と言い、“正義の戦争”とそれは大差ない事だ、と言う、現代にも通じる日本と戦争――いや、戦争を国際社会と置き換えてもよいか――を問う物語にしているのは考えさせられる。

 加えて、ミリタリー映画としても数多のアニメ作品とは比較にならず、本格的な戦争映画でもなかなか出来ないレベルのリアルな描写をしており、映画中の“幻の首都攻撃作戦”はプロをも唸らせる出来であり、しかも、それを手に汗握る本格サスペンスにもしているのだから未だに文句の言い様がない。

 また、本作は大人の恋愛映画としても完成度が高く、台詞に頼らない“絵”と“音楽”で抒情性溢れるシーンを紡ぎ出すその手腕は、これは実写作品を凌ぐものがあり、大人の鑑賞に堪える本格的なものだと思う。

 本作を大スクリーンで観るのは本当に久しぶりだが、未だに日本のアニメ映画としては屈指の作品であり、本作がプロダクションI.G.の出世作で、20世紀の代表作であるのも間違いないだろう。
 今回、4K版のリバイバル上映だが、これは改めて多くの人に観て欲しい映画だと思った。
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