mixiユーザー(id:124952)

2025年08月15日22:46

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「ランド・オブ・バッド」感想

 これは、ラッセル・クロウ&リアム・ヘムズワースのW主演で贈るバトルサバイバル・アクション。
 監督は「アンダーウォーター」のウィリアム・ユーバンク。
 フォト
 フィリピン南方のスールー海と周辺の島々は、反政府武装組織にロシアの武器商人やイスラム過激派が蠢く無法地帯。
 そんな島のひとつを拠点とする反政府組織に拉致されたCIAエージェント奪還の為、米陸軍特殊部隊“デルタフォース”による隠密作戦が動き出す。彼らに航空支援を行う為、空軍のJTAC(統合末端攻撃統制官)・キニー軍曹が同行する事になった。
 島に隠密降下し、反政府組織の拠点に到着した時、思いもよらぬ“来客”が出現。それは、凶悪なイスラム過激派勢力だった……

 これは、現代における軍事作戦の有様を描いた映画となる。一昔前なら「戦争映画」と言えるものなのだが、今や、この映画のように特殊部隊だけでなく、戦闘機から大型爆撃機まで投入しても「軍事作戦」であり、「戦争」ではないのだから……
 現在の軍事作戦なので、重要なのは情報と通信であり、それを実現するのが軍用ドローンである無人攻撃機・MQ−9「リーパー」なのだ。
 
 無人攻撃機とそのオペレーターを描いた映画には、過去「ドローン・オブ・ウォー」と言うものがあったが、本作では、現場でサバイバルする兵士を主役とする事で、無人攻撃機を使用する軍事作戦の特異性を見せているのが上手いし、更に、そこに陸軍のベテラン兵士の視点を入れて、「戦い」と言うものの本質を語らせているのにもはっとさせられる。

 物語もなかなかよく出来ていて、デルタフォースによる救出作戦を素直に描いてもつまらないので、そこに想定外のイスラム過激派勢力を絡め、彼らの凶悪さを見せつけておいてから、なし崩し的に戦闘に入り、サバイバルに転じてから、再度救出作戦に挑む、と言う二転三転する内容で、先の見えないサスペンスフルな展開には手に汗握らされた。
 クライマックスでは、タイムサスペンスを仕込んでいるのだけど、それを盛り上げる要素と言うのが、無人機基地の様子で、緊急電話に出ない理由が「バスケットボールの試合に夢中だったから」と言うのが凄い。
 血と泥にまみれて命のやり取りをしている現場と、快適なオフィスでバスケの試合を観たり、奥さんからの電話を待ちながら、無人機を操作する本国空軍基地の対比――これが現在の「戦い」なのだろう。一方は泥水の中を這いずり回り、もう一方は、快適なオフィスからカメラとセンサーでそれを見る、と言う……そうした「非対称戦」が自国の軍隊の中でも起きているアメリカ軍の実情を活写し、尚且つ、その上で、その問題的を一刺しする本作は、単なる出来のいいアクション映画に収まらず、意外な社会性を見せているように思えた。
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