これは、自殺した女性の四十九日に集まった人々が、死の真相を巡って駆け引きを繰り広げるワンシチュエーションのサスペンス。
出演は「映画 おいハンサム!!」の浅川梨奈ら若手俳優で固め、監督・脚本は「私が俺の人生!?」の中前勇児。
親友の川相優子を自殺で亡くした高橋まどかは、生前の彼女と関係の深い人たちを招き、四十九日に優子の住んでいたシェアハウスで「しのぶ会」が開かれる。招かれたのは、シェアハウスの住人らを含め、謎めいた手紙を貰った人ばかり。
そして、まどかには、優子の自殺の原因を突き止めようとする思惑があった――
本作は、自殺とされる友人の不審死の謎を解くミステリーなのだが、これを「名探偵登場!」ではなく、会話の中から炙り出して行こうとする、ちょっと変わった謎解きポイントとなっている。
故人の関係者が一部屋に集められ、そこでの会話の進展により、お互いが立ち位置を変化させつつ、死の当日、何があったのかが少しずつ明らかになって行く、と言う展開の物語で、映画としては、「しのぶ会」と、優子の死んだ当日夜の様子が、何と長回しのワンカットで撮影されている、と言うのも特色となっている。
物語も撮影方法もなかなか凝った事をしており、確かに意欲的な映画である、とは言えると思う。だが、それが効果的かどうかは別だ。
物語はかなり無理があり、粗も目立つし、日時を変えた2つのシーンをワンカットで撮ると言うのも意味がない苦労としか思えない。確かに、エンドロールで撮影時の舞台裏が映されており、大変な工夫と苦労があるのは判る、だが、舞台劇ならともかく映画でこれをやる意味が判らない――「策士策に溺れる」とはちょっと違うかも知れないが……
また、明らかになる真実も、脱力するようなものでしかなく、しかも、後味もよくない……どうにも楽しめなかった映画だった。
PS
当日、上映前に舞台挨拶あり。
監督に加え、主演の浅川梨奈始め主要キャスト勢ぞろいのなかなか華やかなもので、上映前と言う事もあり、ネタバレを避けつつ、その場を仕切る浅川梨奈は、劇中よりも活き活きとしていて魅力的で、正直、舞台挨拶の方が面白かった、と言うのも困ったもんだと思う。
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