これは、「海月姫」などで知られる人気漫画家・東村アキコの青春時代を描いた同題漫画を、永野芽郁と大泉洋の共演で映画化したもの。
監督は、「地獄の花園」の関和亮。
漫画が大好きな明子は、漫画家としては美大を出ていた方がカッコいいから、と言う動機で、美大受験に向け絵画教室に入門する。そこで明子は、最恐の絵画教師・日高先生に出会ってしまう。
そうして、ぐうたら女子の明子と日高先生の長い戦いの日々が始まった……
この映画だが、公開直前に主演の永野芽郁の不倫交際が一部週刊誌で報じられ、「イメージダウンだ。東村アキコ先生に失礼だ」とネットでは叩かれ、「大コケ」を期待する書き込みが多数――もっとも、劇場は、日曜午後で1/3ほどの入りだった。
だが、本作の主人公・明子は、美大時代、恋愛にうつつを抜かしてろくに絵を描かず遊び呆けていたと言う、自称「クソバカ色ボケ美大生」であり、ある意味で適役ではないか、と思ったり……
そんな映画は思っていたよりもコメディ仕立て。序盤は、永野もコメディエンヌ的演技が空回りしてかなり痛い(持ち味の生真面目さから、どうしてもコミカルな芝居だと動きがわざとらしくなる)。
また、永野芽郁は、1995年・17歳の高校生時代から、2015年、37歳の漫画家になるまでを演じているのだが、メイクは違えているとは言え、髪型も殆ど変えず、芝居のトーンも殆ど同じ、と言うのはさすがに厳しい。永野芽郁の芝居の幅の狭さをあらためて感じた。
その一方で、日高先生を演じた大泉洋は、見事な役作りで、持ち前の軽妙さを封印、偏屈だけど真っ直ぐな九州男児を演じているのは好印象だった。
また、映画は演出がいささかTV的で、饒舌かつ冗長。
終盤のモノローグは蛇足だろう。ここは「描き続ける」と言う決意を無言で描いて見せた「ルックバック」を見習って欲しいものだし、映画オリジナルで追加された海辺の邂逅シーンも効果的には思えなかった。
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