昨日、「アドレセンス」をNetflixで鑑賞……一気観をしてしまったので、眠い……
これは、13歳の少年による少女殺害事件を描くサスペンス。
今年3月にNetflixで公開され、海外では大きな反響を呼び、記録的な再生数となっているそうだ。
早朝6時、イギリス郊外の小さな町で、平凡な4人家族、ミラー家のドアを武装警官隊が打ち破る、
警官らは、ミラー家の長男で13歳の少年ジェイミーを殺人容疑で逮捕、署に連行して取り調べを行うが……
このドラマは1話が約1時間の4話構成。1話が事件翌日の逮捕と取り調べ、2話が事件3日後の聞き込み捜査、3話が7か月後のジェイミーからの聞き取り、4話が13か月後の公判直前、となる。
特徴的なのは、1話を丸ごとリアルタイムのワンカットで撮影している事で、子役を含むこれだけの大人数で、動きのあるサスペンスを一気撮りしている、と言うのは尋常ではない。だが、それが、正にその場にいるような臨場感を生み、このドラマを我が事のようにリアルに感じさせるのが素晴らしく、集中力の途切れがちな自宅での鑑賞だったのに、4話・4時間をほぼ一気観にしてしまった。
物語の背景にあるのは、「マノスフィア(manosphere)」と呼ばれる概念で、これは「多様性やDEIが重視される現代社会では“男性が被害者である”」と言う事を意味している。
これを土台にし、保守的ともされる、封建的な男性主義論者や、排他主義者、ミソジニー(女性蔑視)、そして“意思に反する単身主義者”(日本で言う“非モテ”)とされるインセルなどが生まれ、ネットを中心に、共通する男尊女卑の考えを共有している現実がある。
主人公のジェイミーは、虫も殺せぬような繊細で大人しい外見で、口を開け「パパは?」と父親を頼る少年なのだが、その内心に秘めたものが徐々に明らかになって来る3話で、女性の心理カウンセラーを圧迫する様には圧倒される。
そして、そんな“モンスター”を生んでしまったものが何か、を描く終盤も圧巻だ。
内容的には、男性(特に非モテの)には厳しい内容であり、未だ封建的な男性主義が残る日本で、本作がパッとしないのにも納得する。
然しながら本日鑑賞した「ドマーニ!」が描いた、“悪しき男性主義”が女性たちにより打ち砕かれた20世紀を経て、この21世紀に、再び“悪しき男性主義”がマノスフィアとして立ち上がろうとしている現実には暗澹たる思いにさせられる。
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