これは、「花束みたいな恋をした」の土井裕泰監督と脚本家・坂元裕二が再び組み、広瀬すず、杉咲花、清原果耶を主演に迎えて描く物語。
東京の片隅で、美咲、優花、さくらの3人は、古い一軒家で一緒に暮らしている。3人は家族ではないが、一つ屋根の下で12年を過ごし、強い絆で結ばれていた。
それでも、彼女たちには決して伝えられない思いがあって……
この映画、旬の女優3人を揃え、てっきりラブロマンスを描くものと思わせて……こう来るか。
なるほど、これは「ネタバレ厳禁」だ、と納得……
以降、ネタバレ警告の改行します。まだ観ていない人は、ここで止めた方がよいか、と。
これ、幽霊譚なんだ――勿論、全然怖くないんだけど。
冒頭から、かなり違和感を感じさせる見せ方をしていて、「これは何だ?」と訝しんでいたのだが、それが明らかになった時には、さすがに「やられた」と思った。
これは、死者の視点から、現世を見る物語で、現世に思いを残している死者が、そのもどかしさに地団太を踏み、無念さに涙するものとなる。
つまりは、幽霊である彼女らが、幽霊もののホラー映画を観て怖がる、と言うコミカルなシーンが、後になって、「幽霊になる気持ちが判る」と言う展開になるのは巧い、と思ったし、クライマックスを「聴かせる」ために、音楽使用を控えて見せる、と言う抑制も効いていて、映画としてはかなりよく出来ている。
「花束みたいな恋をした」では、坂元裕二の脚本の詰めの甘さが気になってしまったのだけど、ファンタジー要素の強い本作では、細かなリアリティを求めても仕方ない、と割り切れるせいか、すんなりと世界観を呑み込めたし、クライマックスでは感動もしたし、最後のオチも悪くない。
主演3人の魅力に助けられた感はあるが、これは、土井裕泰監督を大分見直した、
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