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2024年06月03日23:41

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「デッドデッドデーモンズデデデデストラクション 後章」感想

 これは、浅野いにおの同題コミックを長編アニメーション映画化したもので、3月公開の「前章」に続く第二部で完結編となる。
 監督の黒川智之、幾田りら、あのを始めとする声優陣も続投。特に、幾田りらとあのは、W主演に主題歌と大活躍だ。

 突然現れた円盤形宇宙船が上空に浮かび続けている東京で、小山門出と“おんたん”こと中川凰蘭は無事、大学入試に合格し、共に駿米大学に通うことになった。大学ではオカルト研究会に入会し、新たなキャンパスライフが始まる。
 一方、上空の宇宙船は、傾いて煙を上げ始め、都内で目撃される<侵略者>の数も日に日に増えていた。破滅を予感させる不穏な空気の下で、凰蘭は、不思議な少年・大葉圭太に遭遇して……

 何かが起きそうな不穏さの中の日常を描いて来た前章に対し、この後章は、主人公らが大学生になった事もあり、描写の範囲を広げて行く……宇宙船のエネルギーを応用し、要人らが脱出する“箱舟”を建造しようとする政府、その政府転覆を狙って<侵略者>狩りと破壊を繰り返す反政府グループ・青共闘の暗躍……その中で、おんたんは、大葉圭太との接触から、無意識に畳んでいた記憶を呼び起こす――それは、前章で描かれた、今現在と繋がらない小学生時代のおんたんと門出の物語の謎を解くものだった。
 「門出のいない世界には耐えられない。門出と一緒にいられるなら、ボクはこの世界が滅びたって構わない」
 これで、おんたんは、門出にもう1度会って、やり直す為に、世界の破滅を背負う覚悟をした――なぜなら、門出は「絶対」だから。
 そんなおんたんが、最後、門出から「だって、おんタンはわたしの『絶対』だから」と言われるんだ、これは泣く。

 この展開は、かつての「セカイ系」と呼ばれた作品群が示した、主人公の閉じた人間関係を”セカイ”と等価とする、と言う構造を超え、きちんと大きな世界を描いた上で、それでも自分と大切な人との関係を選ぶと言うものなのだ。
 この代表作は、新海誠の「天気の子」だが、本作もまた、主人公であるおんたんの選択が、東京を破滅させてしまう事になる……だが、そんな物語が成立し、それを受け入れてしまうのが、21世紀の現代なのだろう。

 映画は、終盤、ちょっとまとめ切れなかったように感じた。
 まき散らされた�狎屬じ�”の後始末や、“箱舟”がどうなったのかもそうだし、宇宙船動力炉の爆発威力も、なんだかつじつまが合っていないような気がして、「??」となってしまった。
 それでも、浅野いにお自身が新たに描いたラストシーンは、思わず胸が熱くなる見事なものだった。
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