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2024年01月12日15:58

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不思議の国のアリスと量子力学 山手西洋館の正月飾り 2024年横浜みなとみらいライド 第1回 1月8日(月・祝)テーマ曲ZARDのBoy 元日の高尾山の野鳥と夜景 ケンタウルス座アルファ星 

  <2024年1月8日(月・祝)横浜・みなとみらいライド 第1回目 Boy>

 2024年は暖冬傾向といわれている通り、日中は比較的軽装で過ごせるようになった。少雨により、空気の乾燥が進む。本日の舞台は、神奈川県横浜市のみなとみらいと山手地域である。海沿いの高台に位置する山手には、1859年の開港当初の面影を残す洋館が立ち並ぶ。12月に開催される世界のクリスマス展に続き、1月6日(日)から9日(火)までの4日間の日程で、西洋7館にて、「お正月装飾」が開催された。館内では、時間帯によっては、装飾者が立会い、丁寧に来園者に説明していた。

 旅のテーマは、ZARDが発表した歌詞「Boy」である。同曲は1994年2月2日に、「この愛に泳ぎ疲れても」と共に、11thシングル、ダブルA面としてリリースされている。リリース当初は、2曲目に収録されている「Boy」について、音楽番組や雑誌において、表記がなく、「この愛に泳ぎ疲れても」を全面に打ち出していた。ゆったりとしたテンポから、徐々にリズミカルになる「この愛に泳ぎつかれても」とは対照的に、Boyは一貫としてバラード調である。

 歌詞には、失恋した主人公が、過去の思い出を振り返る様子が浮かび上がる。私が昨年に紹介した物語では、春先に引越しに伴い、離れ離れになった恋人への思いを募らせる青年を描いた。旅を通して、新しい世界に触れ、心変わりし、新しい物事に挑戦していくストーリーである。作詞者坂井泉水も、若者への希望を歌詞に織り込んでいた。切なさをかみ締めながら、旅をする青年に置き換えて、1月8日の山手地区、みなとみらい観光を中心に、2022年から2024年に元日に訪れた東京都八王子市高尾山を紹介する。

写真=BoyのMVより 2016年5月16日 https://twitter.com/lynnzi193/status/732223945244446724
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 外部リンク
・高尾山 地図 KEIO https://www.keio.co.jp/takao/route/
・山手西洋館 正月飾り2024 フォートラベル https://4travel.jp/travelogue/11878527
・横浜人形の家 https://www.doll-museum.jp/
・夜景 マリンタワー yakei.jpより https://yakei.jp/japan/spot.php?i=marine

過去2回 横浜みなとみらいライド

2023年10月22日(日)テーマ曲「きっと忘れない」https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986240999&owner_id=32437106

2023年12月10日 テーマ曲「クリスマスタイム」後編 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986599300&owner_id=32437106

直近 高尾山関連日記 2021年1月1日登山の模様
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1978063405&owner_id=32437106

第1章 Aメロの歌詞、西洋館めぐり 高尾山 野鳥との出会い

主人公の青年は、700cの自転車に乗り、川崎市麻生区から県道12号横浜上麻生線を下っていき、横浜市中区と西区にまたがるみなとみらいへ向った。

 途中遊水地として整備された新横浜公園を訪れた。2002年のFIFAワールドカップ、2019年のラグビーのワールドカップの決勝の舞台となった日産スタジアムに併設した公園は、鶴見川の遊水地としての側面を持つ。朝8時代、園内ではサークル活動の一環でジョギングする人たちの姿がある。接触を避けるべく、自転車通行は禁止され、引っ張って歩く必要があった。カモ類のミコアイサが越冬している池を望む鉄塔には、タカ目タカ科のノスリがとまっていた。ノスリは、春先に山岳地帯で子育てし、秋には首都圏の平地に降りてくる。この日、鳥影は少なく、散策者もまばらだった。
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 青年は、元旦の午後2時過ぎに、標高599mの東京都八王子市高尾山に登った際には、野鳥との出会いに恵まれた。1号路の散策路では、道脇の草薮からコジュケイが顔をのぞかせてくれた。ちょうど前を歩いていた登山者が、足を止めてくれたことにより、気付くことができた。コジュケイは、動物分類学上、キジ目キジ科コジュケイ属に属する。青年が、カメラのレンズを向けた際、下山中の登山客も観察した。小さなスマホのレンズでも撮影できる程、接近してくれた。登山客は、こぞって「ウズラ」と決め付けていた。地味な肌色のウズラと比べて、コジュケイは、性別に問わず、胸元から首にかけてオレンジと紫の模様がある。性別の区別は、オスのみ毛爪が生えていることにある。

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 普段は茂みの中をそそくさと走りさってしまい、観察機会も限られる。ちょうど採食中だったのか、我々に気を許してくれたかのように、長い時間とどまってくれた。

 続く午後4時ごろ、高尾山頂のビジターセンターの裏側には、2023年の元旦にはキバシリとアカゲラを、2024年にはアカゲラのみ観察できた。キバシリは、木の幹の保護色となり、鳴き声を立てず、静かに移動する。木の幹の表から裏へ速やかに移動しながら、虫を採取していた。
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一方、アカゲラは、「キッキッキッ」と甲高い声を発し、木の幹を登っていく。虫の居場所を掴むと、嘴を打ちつけると、より音が長く響く。元旦の初詣客でにぎわう高尾山は、枝から枝へと慌しく鳥達が移動していた。山深い自然に身を置くことにより、リフレッシュすることができた。

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 さて、横浜へ話を戻すと、新横浜公園から、引き続き県道12号横浜上麻生線を走り、海沿いの高台に位置する中区山手西洋館へ向った。時刻は午前10時、澄んだ冬晴れの下、最初の訪問地である港の見える丘公園では、展望台で海を見つめるカップルや少数の若者グループの姿がある。寒い冬でも、園内にいくつかのバラが咲いていた。園内に2つある洋館のうち、イギリス館は、朝方と午後3時の2度に渡って訪れた。園内にもう一つある山手111番館から紹介する。

 山手どおり沿いに並ぶ西洋7館の共通テーマは「吉祥の飛鶴」、タイトルどおり、それぞれの館の正月飾りでは、空へ羽ばたく鶴のように、活気ある世界を表現するべく、羽衣や羽子板が食卓やテーブルに並べられた。見所は、装飾者が工夫を凝らして作り上げた活花だった。

 ブラフ18番館は、昭和20年代から山手地区で暮らしていた長谷川家の正月が再現されていた。館内は靴音が響くほど、静寂に包まれている。大人用の袴、子供用の正月人形や羽子板が、テーブルや棚の上に置かれていた。

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 青年は、子供の頃、親戚一堂集った正月を思い出した。その懐かしさがふつふつとこみ上げてくる。2023年10月22日(日)に西洋館のハロウィン装飾を含め、周辺の公共施設巡りを終えた際、離れてしまった恋人へ手紙を送っていた。返事がなく、じりじりした思いを抱く中、新年を迎えると共に、返事がきたのである。恋人からの返事文は、「Boy」のAメロの歌詞の内容とおりだった。

恋人からの言葉、{歌詞:「Boy 今でも 初めてキスを交わした あの日を憶えてる?夜更けの静けさを」}

冬の夜明けは、肌寒く、布団が恋しくなる。春先は柔らかい日差しが差し込むとともに、求愛期に入った鳥のさえずりが、目覚ましになる。冬場の休日は、街中でも物音一つしないほど、ひっそりとし、行き交う人もまばらだった。

恋人からの言葉、{歌詞:「Boy 今なら 私の他にもあなたを 大切だというbest friend いるけど 忘れないで」}

 彼女から青年に充てた手紙には、あなたの他に大切な人がいるとの思いを綴られていた。それでも、決して憎まずに、良い友達として忘れないで欲しいとのことだった。

 青年は、彼女自身から返事がこなかった分けも理解していた。正月には、あえて直接声をかけず、成り行きを見守っていたのである。

 道路に面した一室には、シクラメンの鉢植えが2体並べられていた。花言葉は「遠慮」、「気後れ」、「内気」、「はにかみ」である。春に芽を出す他の植物に遠慮して、冬に咲く性質から、大人しくて、恥ずかしがりやの人に例えられた。花言葉どおり、青年も内気で、気後れがしたことから、恋人をひきつけられなかった。

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 Boyのサビの歌詞

「本当の愛は いついつまでも 絶えることはなく そう でもね」

 確かに心をしっかり射止めれば、進学や就職で離れ離れでも繋ぎとめられたはず。現に遠距離恋愛を成就させたカップルは多いではないか。青年はじっとシクラメンに目を注いでいた。可憐なピンクの花から、大人の「愛」を想像した。

{恋人から送られた手紙の内容 歌詞:「“愛している”と言葉にすれば、嘘になるような気がして」}
                           <Aメロ終わり>

 第2章 宇宙へのロマン ベイリックホールでの装飾者との出会い

みなとの見える丘公園を出発し、自転車で山手通りを走った。脇にある外国人墓地を通り過ぎ、わずかにカーブを曲がること、左手に位置する山手234番館を訪れた。

 1階は正月装飾、2階は、横浜市内で活動する団体の写真展が開催されていた。
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 団体に所属する2人の係員のうち、1人に案内された。その一人は、山梨県川口湖畔の富士山、その周辺の森の中から撮影した天の川の写真を掲載していた。

 Instagram https://www.instagram.com/kakashi.777/

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天の川の撮影は、2023年の5月頃、人里のはずれから車で10分から15分、真っ暗な森の中を走ったという。撮影地は比較的平らだった分、懐中電灯があれば、危険ではないと答えてくれた。天の川を眺めることにより、果てなく宇宙が広がっていることに思いを馳せてしまう。隣の恒星であるケンタウルス座アルファ星までの距離40兆6800億キロ、光の速度で4,2年になる。現代の宇宙船を使っても7000年以上かかる。宇宙は隣近所といっても、遠く離れた存在で、我々の日常のスケールをはるかに越えてしまう。ケンタウルス座アルファ星は、実のところ3連星である。そのうち最も小さいプロキシマ・ケンタウリに2つの惑星が回っていることが指摘されている。もう一つ3つの星のうち、近接するアルファA星とB星のうち、B星のまわりを回る惑星bの存在がほぼ確実視されている。惑星bの質量は推定地球の1,1倍、公転周期はわずか3日から4日だった。親星のアルファB星が、太陽程度の質量であることを踏まえると、惑星bは常に熱風にさらされ、灼熱地獄のような環境だといえる。人類は、自分たちと同じ知的生命体を求めて、太陽系外から惑星探査を続けていく。

写真=ブラフ18番館の一階の一室
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 続く、ベイリックホールでは、装飾デザイナーと顔を合わせることができた。タイトルは{新春!「無病息災を願って」花と羽子板}協力:羽子板のさか田 匠一好

 洋風のダイニングに、羽子板と共に造花が並べられ、和洋折衷の空間を演出した。デザイナーの島田智香子氏は、ロシアへ留学した際、造花を学んだという。ロシアといえば、緯度が高く、冬の寒さが厳しい。四季折々装いを変える日本列島に比べて、花の種類が乏しくなる。観賞用として楽しむべく、人工的に作り上げた造花が盛んだという。一方日本の生け花の歴史は、室町時代まで遡る。当時、武士の家には書院造りと呼ばれる、日本家屋の原型となった建築様式があった。 茶色一色の床を彩るべく、自然の花を摘み取って、床に添えるようになった。その床に並べる「たて花」から、次第に工夫を凝らして、独特なデザインに仕上げることにより、芸術的な「生け花」へと変わった。デザイナーによると、素材は全てロシアから取り寄せたという。

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留学時期は、コロナウィルスが流入する前だったとはいえ、2014年のクリミア政変と重なっていたと答えてくれた。毎年6月第一週に西洋館で開催される花と器のハーモニーでは、アジサイや菖蒲を中心に、その季節の花をモチーフに、作品展示が行われていた。日本人は、古くから身近な花を観賞することにより、時計がなくても、季節の変化を感じ取っていた。いつしか、花を通して、人の心を表現するようになった。数ある花言葉は、相手へ思いを伝える間接的な手段になる。例えば、男性が、見た目が美しいとおもった女性へ意思を表す方法として、「ラベンダー」を送ってみるといい。ラベンダーは、「沈黙」、「清潔」、「優美」、「疑惑」の花言葉がある。つまり、「なぜあなたはそんなに美しいの?」と直訳できる。優美で、清楚感のあるBoyの作詞者「坂井泉水」は、まさにラベンダーの花言葉にふさわしい存在だった。

 第3章 テニス発祥記念館 イギリス館での装飾者との出会い

 青年は、根岸森林公園の方角を目指して山手通りを走ること、左手の海側へ降りていった。樹木に囲まれた山手公園内のテニス発祥記念館を訪れた。お昼の時間帯にも関わらず、園内のテニスコートで汗を流す会員の姿があった。館内は、偶然にも10月22日、12月10日と同じ係員が対応してくれた。普段は一人事務室で作業しているものの、来場者を知らせるドアの鈴が鳴ることにより、気付いてくれる。日光が差し込むドア付近のテーブルの上は、正月飾りが施されていた。

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係員から、ドアとは反対側の壁に設置された「ステンドグラス」に注目するように教えてくれた。丁度陽が当たって、3人の人物像が立体的に浮かび上がった。季節ごとに太陽の位置が移動する分、日の当たり方に差が出るという。主に中世キリスト教建築のゴシック様式に使用される。

係員によると、公園内のテニス上は、年代に問わず、サークルのメンバーが使用していると教えてくれた。暑い日中でのプレーについて聞いてみた。さすがに長時間体を動かすと、熱中症のリスクを伴う。一人一人のプレー時間を短くし、木陰で休憩しながら、テニスコートにたっているという。日本のテニス文化は、ここ横浜の山の手地域から始まった。今全国へと普及し、プロになると高額賞金が手に入る。子供たちに夢を与える競技として広く知られるようになった。

 山手通りへと戻り、西洋館内で最も端に位置するイタリア山庭園内の2館を訪れた。

 外交官の家の2階にある内田定槌氏の妻の一室に置かれたチェアは、すわり心地が良いようにクッションと共に、背もたれ部分にかけられたふかふかのタオルも白一色に染まっていた。正月に冬の弱い日差しを受けながら、のんびりとくつろいでいた様子を想像してしまう。

写真=外交官の家
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 同じイタリア山庭園内のブラフ18番館は、ダイニングルームにて、日本古来の茶碗が並べられ、親戚一堂和食をたしなみながら、会話している様子を彷彿とさせる。新年早々、青年自信は、思いを寄せている恋人と会わず、一人で過ごしていた。なぜか、無人の食卓から、家族団らんの姿を描いてしまう。

 写真=ブラフ18番館
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 BoyのBメロの歌詞には、落ち込んだ人を励ますようなメッセージが添えられている。

 歌詞:「Boy いつでも 大好きな笑顔をみせて」

 落ち込んでいては前に進まない。笑顔を見せて、と見えない恋人が問いかけているようだった。

歌詞:「都会の小さな彼は まるで soldier」

 都会のみなとみらいを旅する青年は、第三者からも小さな人間に見えてしまった。

昨秋からの旅を通して見識を深めた青年は、すぐに立ち直る。西洋館めぐりの出発地となったみなとみえる丘公園内のイギリス館へと戻った。2階の一室では、奇しくも装飾者が居合わせていた。装飾者は木藤千代子氏、自宅に保管していた骨董品を、並べたという。

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木藤氏からは、茶道の文化についても聞いた。現代の建物は、和室が無くなった影響からか、正座を嫌うことにより、茶道は流行らなくなったという。茶道の文化は、代代受け継ぐものの、後継者不足による廃業も後を絶たない。不要になった道具は、骨董品屋に持ち込まれるようになったという。

 写真=隣の部屋の木藤先生の教え子の作品
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最も懸念していたのは、令和6年能登地震の被災地輪島市で受け継いだ輪島塗である。一般家庭で茶碗は一度購入すると、長年使う傾向にあることから、輪島塗のような高級茶碗は敬遠される傾向にあるという。生活が成り立たず、職人を志す若者は減っていく一方である。木島氏は、未来へ伝えることの大切さを説いていた。

 青年自身、10月22日のハロウィン、12月10日のクリスマス展、1月8日の正月飾りを含め、デザイナーと顔を合わせたのは初めてだった。その技法から、文化の継承について、幅広く物を見る目を養うことができた。

 

    第4章 不思議の国のアリスの倫理学 

午後3時前に向ったのは、「人形の家」である。2つの企画展が開催されていた。入り口から奥まったところには、{ハルモニアブーム「華と横浜のあのこ展」}、2階の一室は「ALICE×DOLL ー不思議の国のアリスと人形ー展」だった。

 華と横華のあのこ展は、今男性の間でも流行っている美少女系フィギュアが展示されていた。花のようにいつ見ても可愛いをコンセプトに作成した人形のことを「ハルモニア部ルーム」という。一人ボッチで休日を過ごす若者が多くなることから、癒しの人形は必須のアイテムとなりつつある。休日の昼時、青年は一人で空間を独占した。
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 2階の不思議の国のアリスと人形展の方は、画家からぬいぐるみ作家まで、複数のジャンルのアーティストの作品を、物語のストーリーの段階ごとに並べられている。
                  作品 トランプの少年
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 不思議の国のアリスは、大昔から日本の子供たちの間でも大人気のストーリーである。森の中に迷い込んだアリスが、お話をする白いウサギを追っているうちに、穴の中へ落ちこみ、別世界で冒険するストーリーである。新たな世界では、トランプの女王が専制君主として振舞っていた。不公平な裁判に意義を唱え、女王の反感をかい、自らも逮捕を命じられた。窮地に陥ったアリスは、女王の兵隊から逃げるうちに、袋小路に突き当たった。穴の中の世界へと導いたウサギのアドバイスに従い、緊張感の中眠ることにより、救われると教えられた。敵が迫る中、目を閉じて体を休める。気付いたら元の世界に戻っていた。

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 穴の中の世界で冒険した彼女は、気付いたら時間も全くたっていなかったのである。時間と空間が全く異なる世界へ、アリスは迷い込んだのか、それとも、穴の中の世界で冒険したアリスと、その前後のアリスは、同一人物ながら、住む世界が違うのか、量子論の分野からも追及できる。平行宇宙論によると、ビッグバンにより、泡のようにいくつも宇宙が生まれた。それぞれの宇宙ではまったく同じ人間が存在し、それぞれ別々の道を歩んでいる。同じアリスでも、平和な通常の世界と、穴の中の世界で、全く違う道を辿っていながら、時に意識を共有している可能性も否定できない。作者ルイス・キャロルは、数学者であり、倫理学者である。数学と倫理学は、共通点がある。倫理学とは、人間の規範や原理について学ぶ。数学とは、量や構造、空間を扱う学問である。物語には、道徳感と共に、不思議な空間について描かれている。道徳的には、トランプの女王のように、権力を傘に、楯突く人を処罰する行為は許されない。トランプの女王が存在する穴の中の世界は、数学の「空間」の分野でも扱われる。奇想天外な物語は、それぞれの国の言葉に訳され、世界で読み継がれている。

 
    第5章 八王子市高尾山 横浜市マリンタワーの夜景

旅の最後は、人形の家の隣に聳え立つマリンタワーである。細長い展望塔は、地上38階と39階に、360度パノラマビューのフロアを設けていた。海抜は100m、2022年9月1日のリニューアルオープン後、午後5時から展望窓の一部に、虹色のラインがかかる。

 海沿いのマリンタワーとは対照的に、高尾山の展望台からは、暗闇の中街の明かりが、おぼろげに浮かぶ。

 2022年1月1日 霞台展望台

   写真=17時7分       写真=17時13分
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 薬王院で初詣をした参拝客も、展望台から眺める都市部の明かりに、「綺麗!」と声をあげていた。低層マンションが中心の多摩地区の奥から、都市部のスカイスリーや東京タワーが、聳え立つ。都市部の展望塔がアクセントになった夜景は、2024年1月1日時点、木々の生長により、極度に視界が悪化した。

 2023年1月1日は、ケーブルカー沿線の1号路の途中にある標高380mの金刀比羅展望台である。昼間は登山客が椅子で休憩しているものの、日暮れ時には人の姿が途絶える。手前は京王線とJR中央線の高尾駅、その背後に、両沿線の八王子駅である。空気が澄むと、スカイツリーや東京タワーが立体的に浮かび上がった。

 写真=17時11分?       写真=17時14分
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 金刀比羅展望台は、夜間静寂に包まれているとはいえ、雰囲気に慣れてしまうと、落ち着いて鑑賞できる。都市部を見渡す絶景スポットを独り占めしたような達成感を味わえる。

2024年1月1日は、霞台展望台の視界悪化により、ビアガーデンを挟んですぐ裏手の、琵琶滝道入り口の展望広場から撮影した。手前はJR横浜線と相模線、京王相模原線の橋本の町並みである。駅周辺は、車のライトにより、光の筋が連なっていた。

 写真=17時9分 橋本駅方面   写真=17時14分 相模原市の工場地帯
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 カメラの角度を右へずらすと、ビルの数が少なくなり、相模原の工場地帯や団地になる。高尾山は、町からの距離が遠く、空が暗くなることにより、街から明かりが浮かび上がる。山越にきらめく街明かりは、心が吸い込まれるような感覚を抱く。

 BoyのBメロの歌詞には、夜景を眺める青年を表現していた。

歌詞:「疲れたときは、何もいわずに、そっと抱きしめて上げたい」

夜景に心をひきつけられた彼女を、後ろから包みこむことにより、ぐっと距離が縮まっていく。

歌詞:「人が言う程強くないよね 分かっているから with you」

 人間一人では心細い時もある。パートナーに恵まれルト、将来の目標も出来、仕事にも身が入る。優れた夜景スポットを知ることにより、デートにおいても有利になる。

 時間の経過と共に、次第に灯りが浮かぶ山の展望台とは対照的に、横浜みなとみらいのマリンタワーの展望台は、すぐ真下に町が広がっていた。西の窓越し映る空は、ほんのりと青とオレンジのグラデーションがかかる。

 2024年1月8日

 写真=17時3分 西側の窓    写真=17時7分 北側の窓
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 みなとみらいは、限られたスペースを有効に使い、マンションや商業施設へと変わっていく。きらびやかな夜景は、我々人の疲れた心を慰め、一筋の明かりを灯してくれる。

 BoyのCメロのサビ(Bメロのサビを繰り返し)「Love is on your side forever」
                             <終わり>

 写真=17時14分 東側の山手地区を眺める
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 元日に標高599mの高尾山へ初詣に出かけ、9日にはみなとみらいを旅し、正月装飾のアーティストと出会った。製作過程について学び、伝統を継承することの大切さに気付かされた。市街地では出会えない野鳥と遭遇し、自然との一体感を得る。気持ちを新たに、寒空の下、自転車に乗り、家路についた。

 写真=BoyのMVの一幕
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