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2024年05月16日13:59

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緊迫する中東情勢 4月20日から5月15日 停戦協議の行方 ラファ侵攻 中仏が停戦を求める共同声明を採択へ 

赤道直下に程近いニューカレドニア島で、フランスから独立を求めて、民衆が暴徒化していた。高度な自治権を与えられているとはいえ、国家として独立を保ったうえで、自由な外交権獲得と、国連加盟を目指しているとみられている。
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=266&from=diary&id=7863739

 <緊迫する中東情勢 4月20日から5月15日まで>

 前回関連日記 4月21日付 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987429868&owner_id=32437106

第1章 停戦協議の行方

ガザ情勢は、停戦協議の大詰めを迎えている。停戦の鍵を握るアメリカのブリンケン国防長官は、2023年10月7日の軍事衝突以来、米国と中東との間を行き来する。6度目の訪問となった2024年3月20日から22日までの間、サウジアラビア、エジプト、イスラエルへ向い、ガザの一般市民への人道支援について協議した。イスラエルのネタニアフ首相との会談の中で、ハマスへの戦いには協力する姿勢を示しつつ、戦闘に巻き込まれる民間人について懸念を表明した。ネタニアフ首相は(最南部ラファ侵攻をにらみ)、民間人の退避ルートを作成したうえで、ハマスを排除すると、強気の発言をしたという。

 アメリカは、独自に作成した6週間の休戦案に、民間人を安全な場所へ退避させ、人道物資の搬入を盛り込んでいた。

 詳細 JESTRO 2023年3月25日 

2024年4月30日、停戦協議を推進するべく、7度目となる中東を歴訪する。初めに、イスラエルのネタニアフ首相との会談にのぞんだ。アメリカとしても、ガザ紛争より、治安が大きく悪化している。停戦こそが、アメリカ国内の安定に繋がり、2024年秋の大統領選挙戦にて、現政権の勝利へ繋がるとの道筋を描く。

 写真=ブリンケン国務長官 2024年2月、5度目の中東歴訪時 掲載元 TBS NEWS DIG
フォト

      第2章 分断が進むアメリカ 学生たちが抗議の声をあげる

多民族国家アメリカの中では、ユダヤ人の支持層とアラブ人との間で分断が進む。抗議の声をあげたのは、未来の社会を担う学生たちだった。ブリンケン氏が米国を離れた際、ニューヨーク州のコロンビア大学で、学生たちのデモが起こった。遠く離れた西海岸のロサンゼルスにあるカリフォルニア大学でも、同様のデモが行われた。発起人となったコロンビア大学の学生グループは、イスラエル寄りの政権を批判する深い分けがある。インフレの侵攻に比例して、学費や住居費の値上がりにより、生活が苦しくなった。学校側へ寄付する企業側が、イスラエルの軍事企業と繋がっていると、疑っているのである。学校を支援する企業は、間接的にイスラエルのガザ地区への軍事侵攻に加担していることになる。イスラエルの軍事企業へ投資する代わりに、学費の高騰の抑制策を打ってほしいとの要求も含まれていた。

 学生たちが建物を占拠したコロンビア大学では、警察の治安部隊が出動している。一方で、学生たちの根強い抗議活動の背景には、外部の扇動者の存在にあるともいわれている。現にデモ隊の中には、「不法占拠をやめよう」と冷静に物事を見ている学生も存在していた。

 デモ隊から建物占拠へと発展すると、過激派として、政府やユダヤ系アメリカ人をターゲットにしかねない。ユダヤ系アメリカ人の中でも、民間人をかえりみない、軍事侵攻に反対する人も存在する。ユダヤ系の血が流れていることで、イスラエルのネタニアフ政権と同一視されることに恐れを抱いているという。コロンビア大学では、逮捕者が100人にのぼった。

       第3章 停戦協議は暗礁に乗り上げる

 ハマスとイスラエルの間では、間接交渉が続く。ハマスは、恒久的停戦を求める一方、イスラエル側が要求する人質の解放人数について、承諾していない。

 ハマスの代表団はエジプトの首都カイロにて、仲介役のカタールとエジプト側から、イスラエルが策定した停戦協定の合意事項について書かれた文書を手渡される。

 5月3日にアメリカCIAのバーンズ長官が交渉の場のカイロに入り、ハマスに対して、合意を迫るとみられている。既にイスラエル側は、人質の解放人数を44人から33人へ引き下げることで、休戦に応じる意向を示していた。

 一方で恒久的停戦については、言及を避けている。協定に書かれた内容に反して、イスラエル本国のネタニアフ首相は、ラファ侵攻の姿勢を崩していない。彼自身も、政権内部や、国内与論、同盟国アメリカとの間で板ばさみにあっている。ハマスの存在を残したうえで、停戦に応じてしまうと、ガザへの軍事侵攻の大儀を失ってしまう。国民からも支持を失ったうえで、次の選挙戦に望むと、所属するリクードは、第一党の座を失う。彼自身首相の座を下されると、不逮捕特権の効力を失い、汚職の罪で、起訴されかねない。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月3日、1週間以内に合意できなければイスラエルがガザ地区最南部ラファに侵攻する方針だと報じた。イスラエルとハマスの仲介役のエジプトの代表団が明らかにしている。ハマスのトップに就くハニヤ氏は、休戦案を呑み、4日に代表団を再度エジプトの首都カイロに派遣した。代表団が持ち帰った文章を見て、ハニヤ氏は、休戦事項について、解釈次第で再度攻撃を受ける可能性があると、懸念を抱いていた。一方ガザ地区のトップ、実質ナンバー2のシンワル氏は、暗殺される恐れがあるからか、行方をくらましたままだった。ネタニアフ氏は、停戦協議の行方に関わらず、ラファへの地上侵攻について、戦時内閣で議論している。

 イスラエルメディアの世論調査では、54%の市民がラファ侵攻よりも休戦合意による人質解放の方が重要だと回答している。

 既に外交関係も大きな影響を受けていた。トルコのエルドアン大統領は、経済制裁を強化し、貿易を全面停止すると、表明した。イスラエル側も反論する。カッツ外務省は2日に、自身のX(旧ツィッター)のアカウントにて、「トルコ国民と経済界の利益を踏みにじる独裁者の行動だ」と批判した。トルコ政府の統計によると、2023年の両国の貿易額は68億ドル(約1兆円)で、うち76%をトルコからの輸出が占めている。

 トルコの与党第一党の公正発展党を支えるのは、ハマスと同じムスリム同胞団だった。2024年4月20日に、エルドアン大統領と、ハマスの最高指導部ハニヤ氏が、トルコのイスタンブールで会談を行っていた。エルドアン大統領は、軍事侵攻を続けるイスラエルについて、「大きな代償を払うことになる」と警告を発していた。ハニヤ氏に向って、アラブ人による独立国家樹立のために、外交努力を応援すると、連帯を示した。仲介役のエジプトのシーシ大統領も、ラファへ地上侵攻した場合、イスラエルと断交すると、宣言している。ブラジルのルラ大統領も4月30日に、日本メディアのインタビューに、イスラエルの軍事侵攻を、「ジェノサイド」と厳しく批判した。G20の議長国として、国連改革の必要性を訴えていく方針を示している。現に4月18日に、ガザとヨルダン川西岸の2地区から成るパレスチナの国連加盟の是非を門う決議において、理事15カ国のうち、12カ国が賛成していた。常任理事5カ国の全会一致が加盟条件とのルールから、アメリカの反対により、否決されたのである。現在パレスチナは、加盟国に準じたオブザーバーの位置を得ている。パレスチナの地位の不安定さから、同じアラブ諸国のアルジェリアが、正式な加盟を勧告する決議案を安保理に提出していた。国連への加盟が認められるには、安保理で勧告の決議が採択されたうえで、総会で3分の2以上の賛成を得る必要がある。ただし、常任理事国の一カ国が拒否権を発動すれば、否決されてしまうのである。

 採択の後、日本の中東和平担当特使の上村政府代表は記者団に対し、決議案が否決されたことについては「残念なことだが、この問題には時間がかかり、一朝一夕に解決できないということを示していると思う」と率直に意見を述べた。

写真=上村政府代表 掲載元 NHK NEWS WEB 2024年4月19日より
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アメリカが拒否権を発動することは、想定済みである。長年続くアラブ人とユダヤ人の争いについて、「二国共存」の道しかないことを安保理のメンバーは共有しているという。民族間の争いは、過去の歴史から何度も起こってきた。現代になり、その最前線は、1948年のユダヤ人によるイスラエルの建国に伴う、アラブ人の反発にあった。「因果は巡る糸車」の言葉通り、戦争による、虐殺が続くと、親世代から子供の世代へと憎しみが伝わり、報復感情を抱くようになる。世代を超えて、戦争へと駆り立てられるようになり、争いが延々と続くようになる。


     第4章 国際司法裁判所(ICJ)が審理手続きに入る

 国内外の世論を無視して、ラファへの地上侵攻を続けた場合、リスクを伴う。複雑な地下網を持つハマスの掃討作戦は難しく、簡単には終わらないことは明白である。民間人への退避ルートを作成したとはいえ、病人やけが人、高齢者などは、逃げられず、犠牲が増えるのは確実だ。ハマスの戦闘員が、民間人を盾にとれば、イスラエル軍の砲撃により、犠牲になる。ラファへ地上作戦に出て、さらに人道危機が深刻化し、アメリカからも見放されると、今後政治生命を絶たれかねない。

 最大の懸念事項は、国際司法裁判所(ICJ)の審理状況にある。既に2024年初頭から、南アフリカに、ガザへの軍事侵攻はジェノサイドだと提訴されていた。追随するようにニカラグアが、イスラエルへの武器輸出国のドイツに対して、間接的に軍事侵攻に関わったとして提訴していた。ICJも、事態を重く見て、イスラエル側に対して、「人道物資の搬入をするように」と仮処分を出していた。イスラエル側も、アメリカとの協議の中で、段階的ながら、検問所の開放や、人道物資の直接搬入、民間人の退避ルートを作成するなど、応じる姿勢を示している。アメリカメディア「ポリティコ」は5月3日、イスラエル軍がバイデン政権に対し、地上作戦の前に住民をラファから南部沿岸のアルマ・ワシ人道保護区に移動させる計画を伝えたと、報じた。

 写真 掲載元 アルマ・ワシの位置 2024年1月19日付 BBC NEWS
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-68003004
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イスラエル軍は、ラファでのハマスの戦闘員の潜伏先の情報を突き止め、継続的に空爆を行っている。5月3日、空爆により、子供4人を含む7人が死亡。南部ハンユニスでは市庁舎が空爆で全壊した。ガザの保健当局は3日、これまでの戦闘による死者は3万4622人になったと発表した。【毎日新聞 カイロより報道 金子淳】

 イスラエル側は、150万人が滞在するラファの住民の避難先に、キャンプ地の設営など、準備を進めているという。国際法に基づけば、民間人を省みない、武力行使は禁止されている。これまで、軍事作戦に際して、空から民間人に退避するようにビラを巻いて、警告を発していた。実際に、退避ルートに、瓦礫が積み重なる、または交通網が遮断されるなど、事実上無理な状況であれば、人道に配慮しているとはいえない。したがって、民間人に形だけ退避ルートを示しながら、軍事侵攻を行っても、国際法違反で処罰に値する。

4月30日に、ICJは、ガザ侵攻に対して、新たに裁定を下した。イスラエルの軍事侵攻に加担したとして、ドイツを提訴したニカラグアの訴えを退けた。判決理由について、2023年10月7日のイスラエル軍によるガザ侵攻後、ドイツが武器を送りつけたとする証拠が乏しいからである。ニカラグアが行動を起こすことにより、イスラエルへ厳しい目が向けられる可能性が高い。ICJも、ドイツ製の武器が、イスラエル軍に渡っていないか、引き続き審理を続ける。

個人が裁きの対象となる国際刑事裁判所(ICC)も、ICJに追随して、捜査に乗り出しているとみられている。既に、ネタニアフ首相と、ガラント国防省、ハレビ参謀本部長に、ジェノサイドの容疑をかけて、逮捕状を発布する準備をしているとの憶測も流れている。ICJもICCも、世界の警察権を担ってきたアメリカの意向を汲みやすい。アメリカのブリンケン国防長官と、バイデン大統領が、逮捕容疑をちらつかせれば、ネタニアフ首相の心証は揺さぶられる。ただし、イスラエルと共にアメリカもICCには加盟していない。自身が未加盟のICCのことを、交渉の場で持ち出しても、ネタニアフ首相を説得させるのか、不透明感がある。ネタニアフ側からも、ICCに未加盟なアメリカに、主張する権利がないと、反論の機会を与えかねない。ガザ侵攻への反対デモにより、コロンビア大学で、未来のある学生100名が、逮捕された事件を、アメリカ政府は無視できない。ラファ侵攻へ踏み切るか否か、結果に問わず、自身の立場が危ういネタニアフの精神的負担を軽くして、説得させていくのか、アメリカ側の交渉力にかかっている。

 第5章 5月15日(水)付け ラファ侵攻へ踏み切る

ハマスは5月6日に、イスラエル側が策定した停戦案を呑む意向を示した。段階的に人質を解放することにより、イスラエル軍のガザ撤退を要求する。一方、イスラエル側は、ハマスが求めている恒久的停戦には応じない考えを示した。イスラエル議会(クセネト)でも、ハマスの要求承諾するのか、否か、大きく揺れている。右派勢力に後押しされ、戦時内閣はついにラファ侵攻の前段階に踏み切った。7日、パレスチナ側は、イスラエル軍の戦車の集結により、ラファ検問所を閉鎖する。代わりにイスラエル軍は、同国とパレスチナ自治区ガザ地区南部の境界にあるケレムシャローム検問所が再開し、人道物資の搬入が可能になったと発表した。 ケレムシャローム検問所は5日、近くでロケット弾攻撃によりイスラエル兵4人が死亡したことを受けて、一時閉鎖されていた。イスラエルはイスラム組織ハマスによる攻撃だと主張している。 イスラエルの占領地政府活動調整官組織(COGAT)は8日の声明で、同検問所に人道物資のトラックが到着し始めていると報告する。トラックは徹底的な保安検査を受けたうえでガザ側へ移動するとの見通しを示した。
 パレスチナ保健当局によれば、イスラエル軍の戦車と戦闘機が一晩中、ラファの複数の地域を攻撃した。少なくとも家屋4棟への攻撃で20人が殺害され、さらに多くの負傷者が出た模様である。各国首脳も、ラファへの軍事侵攻を反対する声明を出した。5月6日、フランスの首都パリにて、中国の周近平主席と中仏首脳会談に臨んだマクロン大統領は、軍事衝突当初、イスラエル支持を表明していた。首脳会議の共同声明にて、ラファ侵攻を反対し、人道支援と共に、恒久的停戦を求める、とした。
周近平主席は5月7日から8日の2日間の日程で、セルビア共和国を訪問した。セルビアは、EUの加盟候補国でありながら、対ロ制裁には参加していない。軍事的には中立を貫くものの、かつてNATOの空爆を受けた歴史から、国民の間では、反米感情が今なお根付く。
8日にはブチッチ大統領と会談し、人的交流や貿易の拡大を柱とする「中国・セルビア運命共同体」の構築に向けた共同宣言に署名した。
米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)軍による中国大使館誤爆の25年の節目に合わせた訪問で、アジアへの関与を深める米欧に対抗する姿勢も鮮明にした。その日の夜にハンガリーへ飛び、9日に同国のオルバン首相との会談に臨んだ。両国の関係は今後「黄金の旅」に乗り出すことになると語り、一層の緊密化をアピールした。中国は、セルビアとハンガリーを結ぶ鉄道の開業に向けて、積極的に融資している。かつての長安とローマを結ぶ巨大経済圏構想シルクロード版となる一帯一路の終着地が、東欧諸国といえる。不動産市場の停滞に伴い、自国の経済にかげりが見える中、東欧に影響を持つことにより、強い指導者とアピールできる。中国は、EUに対抗する新たな経済網の構築に向けて、励んでいる。

アメリカのバイデン大統領も5月6日、ネタニアフ首相との電話会談にて、改めてラファ侵攻を反対との考えを伝えた。調停役を任されているCIAのバーンズ長官は、仲介国のカタールとエジプトを行き来する。人質解放を含め、休戦へのいたるプロセスは3段階にわたる。最後の文言「恒久的停戦」について、イスラエルは応じていない。アメリカ側も、ついに決断の時を迫られる。幾度となく国連の決議において、常任理事国の特権となる、拒否権を発動して、イスラエルへの非難決議を妨害した。停戦協議の進捗状況に関わらず、武力制圧を試みるネタニアフ政権に圧力を加えるべく、制裁を発表した。ラファへの侵攻を後押しする軍事物質の輸出を一時停止したのである。報道によると、供給が停止されたのは、1800個の2000ポンド(約900キロ)爆弾と1700個の500ポンド(約225キロ)爆弾。約150万人の避難民が暮らすラファで使用された場合、さらなる人道危機を招くことになる。


イスラエル政府とハマスとの停戦交渉は、決裂した。イスラエル政府は、ハマス側が要求に応じなかったと非難し、軍事作戦継続の正当性をアピールする。5月7日イスラエル軍第401機甲旅団は7日早朝、ラファ検問所を掌握する。戦時内閣のネタニアフ首相は、アメリカの理解がなくても、ラファを制圧すると強気の姿勢を崩していない。エジプトのカイロで行われた休戦交渉は9日時点で、両者合意にいたらず、一端終了している。ハマスが人質解放を盛り込んだ休戦案について、6週間から12週間に引き伸ばした際、イスラエルは断固拒否した。ハマスの狙いは、恒久的な停戦だった。イスラエル側は、ハマスの戦闘員を残せば、いつ牙をむくか、分からない。そもそも今回の停戦交渉に折り合う気がなかったともみられている。ニュースサイトのアクシオスは10日、イスラエル政府が9日の治安閣議で、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファでの軍事作戦の拡大を承認したと伝えた。ラファ検問所を制圧し、東部地域を中心に戦闘が行われている模様である。既に避難民は、劣悪な状況にさらされている。イスラエル軍が検問所を封鎖することにより、新たに物資が搬入できなくなった。備蓄品だけでは到底賄えず、飢餓に襲われている現状がある。国連児童基金(ユニセフ)のガザ緊急支援調整官は10日、「ガザには5日間、燃料も人道支援物資もほとんど届いていない」と窮状を訴えた。あと数日で底をつく見通しを示した。

パレスチナ保険当局は12日、昨2023年10月7日の軍事衝突以降、住民の死者数が3万5000を超えたと明らかにした。直近の24時間で63人が死亡した。米CNNはガザ当局の情報として、がれきに埋もれたままの遺体は推定約1万人に上ると報じており、実際の死者はさらに多いとみられている。イスラエル軍は、北部にも部隊を展開させる。地下通路に潜んでいたハマスが、北部に集結したとの情報を得て、兵を向けた。北部ジャバリヤには空爆を行い、少なくとも19人が犠牲になった。

 イスラエル軍は、国際的な批判を交わすため、地区北部の「西エレツ検問所」を新たに設置した。物資の輸送ルートを設けることにより、民間人に配慮していることを示す。イスラエルの軍事作戦を抑制できるのは、アメリカに限る。軍事衝突以降、7度もイスラエルを訪れたブリンケン国防長官は5月12日付で、「イスラエル政府は国際法を遵守しなかった」と述べた。

 詳細 読売オンライン 5月13日付 https://www.yomiuri.co.jp/world/20240513-OYT1T50201/

 衝突はさらにエスカレートした。13日、イスラエル軍はジャバリア難民キャンプにて、民間人を盾にとったとみられるハマスの戦闘員へ向けて砲撃した。なおイスラエル軍は、住民に対して、ガザ地区の西側に避難するように呼びかけたと主張している。パレスチナの自治政府の通信社は、13日付で少なくとも、イスラエル軍の空爆や砲撃により、20人の民間人の遺体が収容されたと報じた。

 詳細 5月12日から13日の様子 BBC NEWS JAPANより
https://www.bbc.com/japanese/articles/c0433vz9yx3o

ラファでは、全容の把握には時間がかかっている。頼りになるのは、身の危険を犯して、現場から真実を伝える報道陣である。ラファ西部にいるUNRWAのスコット・アンダーソン氏は13日、イスラエルの作戦が旧市街を含む「ラファの約3割」に広がっているとBBCに話した。戦況についても克明に伝えている。爆発音が絶えず鳴り、戦闘によって病院や難民キャンプの施設の多くが影響を受けているとした。

パレスチナのメディアによると、ラファ難民キャンプの南東にあるブラジル地区で13日、民家がイスラエル軍に空爆され、子どもを含む4人が殺害された。
ハマスは、ラファの東でイスラエル軍を標的とした攻撃を実施したとしている。

 ラファでの軍事作戦は、安全保障の一環だと、イスラエル政府は、国際社会に訴える。その一環として、ラファにある国連施設で、ハマスの戦闘員が活動していたとされる映像を、公開した。撮影の角度は上空の飛行機だった。国連が所有する車両のそばに写った2人が、ハマスの戦闘員というのである。映像からは、戦闘員が民間人に銃を突きつけていると、主張した。新たに、軍事作戦の妨害を阻止するべく、国連に調査を要求した。

 詳細写真掲載元 NHK NEWS WEB 2024年5月25に日付 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240515/k10014450361000.html
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 米国政府は、イスラエルに対して、依然として対応の甘さが指摘されている。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、バイデン米政権が10億ドル(約1560億円)相当の武器をイスラエルに供与することを米議会に通知したと報じた。イスラエル軍に支援の停止を警告しながら、バイデン政権を支えるユダヤ系財閥に屈する形で、新たに武器供与を表明したのである。追随するように米国のサリバン報道官も、ホワイトハウスから、イスラエルのラファでの軍事作戦を「大規模ではない」との見方を示した。記者会見では、「ジェノサイドではない」と否定したものの、大規模の作戦を決行した場合、「膨大な数の市民の犠牲を生む」と危機感を募らせていた。サリバン報道官も、民間人の犠牲を減らしたうえで、ハマスを掃討する方法を検討するべく、イスラエルの高官と対面で協議するという。

 以下 朝日デジタル 5月14日付引用
https://www.asahi.com/articles/ASS5G3GDHS5GUHBI01QM.html
引用初め

「ガザの保健当局によると、13日から14日にかけてパレスチナ人82人が死亡した。ロイター通信によると、1日の犠牲者数としては過去数週間で最も多いという。ラファでは13日、国連の車両が攻撃を受け、国際職員1人が亡くなった。昨年10月の戦闘開始以来、国連の国際職員が犠牲になるのは初めて。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は14日、ラファから退避した人が約45万人に達したと発表した。
 一方、中断したイスラエルとハマスの間の戦闘休止と人質解放の交渉をめぐっては、仲介国カタールのムハンマド首相が14日、ドーハで開かれた経済フォーラムの場で、「行き詰まっている」とした上で、イスラエルによるラファでの作戦が「(交渉を)後退させた」と語った。ロイター通信が報じた。(ワシントン=下司佳代子、イスタンブール=根本晃)
                                 <引用終わり>

カイロでの停戦交渉はいったんは終ったものの、仲介国カタールによると、再開される可能性はあるという。鍵を握る存在はアメリカだった。イスラエルへ武器支援停止をちらつかせながら、結果的には自身を支えるユダヤ系財閥に後押しされ、弾薬を追加供給する方向でまとまった。アメリカと共にユダヤ系財閥と繋がりが深いイギリスの保守党のキャメロン外相は、イスラエルの軍事支援を止めれば、ハマスが再度復活するとの考えを示した。米英が後ろ盾になっている以上、イスラエルの暴走は止められなくなる。巨大地下網を築くハマス根絶は簡単ではない。停戦協議の先行きがみえないまま、今日も多くの一般市民が命を脅かされている。



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