〜東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく〜<映画.comさんより>
日本の国宝、役所広司さんをひたすら愛でる作品。
トイレ清掃員の平山は同じような毎日を過ごすことを慈しむ。
近所の女性の通りを竹ぼうきで掃く音で眼ざめ、布団をたたんで、歯磨き、洗顔、着替え、植物に水をあげて、出かける。
朝食がわりの缶コーヒー。運転中にはカセットテープで音楽を聴き、昼食は森の中でサンドイッチと牛乳。
銭湯に行き、いきつけの飲み屋で夕食。寝る前には読書。
休みの日には、部屋の掃除(濡らした新聞をちぎって畳にまいてた!)、コインランドリー、フィルムの現像、古本屋、馴染みのスナック。
平山はいろんな人に会釈をする。話はしなくとも会釈をする。
同じように会釈を返されるときもあれば、そのユニフォームのせいか、冷たくあしらわれる時もある。
平山は毎日のようにモノクロの夢をみる。木漏れ日、そしてその日起こったこと。
同じような日々でも、時に変化が起きる。
ドキッとしたり、心がざわついたり、動揺したり、ショックを受けたり。
妹の娘、そして妹が登場して、平山の背景が少しだけ見えてくる。
想像するに、どうやら育った実家はかなり裕福な家庭。
でも父親と何かがあって、縁遠くなっているようだ。
同じような世界にいても、それぞれの世界は異なっている。
交わることが無いと思って(願って?)いたが・・・交わる時がくる。
※予告編
https://youtu.be/x_j-5QaUxB8
次から次へと、意外なキャスティングでビックリ。
石川さゆりさん&三浦友和さん、良かったわぁあ。
田中泯さんは『こんにちは、母さん』でも似たような役どころだったぞ。
Lou Reedの♪Perfect Dayは和訳を出した方がよかったのでは?とちょっと思った。
少し気になったのは・・・。
本作のプロデューサーはユニクロの社長の息子さんの柳井康治さんで、この柳井さんが、「THE TOKYO TOILET プロジェクト」(東京・渋谷区内17カ所の公共トイレを、世界的な建築家やクリエイターが改修する)を発案して、出資もしたという。
で、そのプロジェクトに賛同したヴェンダースが、この作品を作った。
それゆえにと言いますか、やっぱり(世界に見せるからには)、どのトイレもスタイリッシュでめちゃ綺麗なんです。
ゆえに・・・現実っぽさがなかったというか。
まあ、あまりに汚いものを見せられても困るんですが
いや、でも、これは、作品のマイナス点というよりは、ただ気になったということです。
終盤の影ふみシーンが良かった。
それぞれの影を重ねるシーンは、風に揺れて、葉っぱ同士が重なる木漏れ日に繋がる。
影=それぞれの過去、痛み、今背負っているもの。
重ねれば濃くなって、強くなれるのか。
2人の明日からに、光が注ぎますように。。。
エンドロールの最後の映像で、映画が引き締まった。
途中の「thanks」のところで、人物の名前だけではなく、確か、監督から、謝辞も贈られていたような。
こんなことする監督、初めてかも?
ラストシーンの平山の表情がひたすら尊い
とりあえず、皆さんにオススメです。4つ☆
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