90分番組ということで帰宅してから視聴する予定でいたのだが、うっかり
早起きした為に一気に観る時間ができてしまった。これが失敗の素だった。
仕事中に墓碑銘を何度も思い出し視界が歪む事案が発生。
結末は予想を大きく外れることはなく、どんでん返しは何処にもなかった。
そして落ち着かない。エレンの選択は人類の8割を殺戮し、賢いやり方とは
どうしても思えない。どう考えてもジークの計画のほうがましだ。
遠い未来に不敗の魔術師ヤン・ウェンリーは云った。戦争を永久になくそうなどという
気概はもとよりなく、精々この先数十年の平和を希望しているにすぎない、と。
地ならしの後にしばしの停滞があり、ほどなく次の戦いへの準備を始める人類が
描写されてみると、争いは人類の業なのかなと考えてしまう。エンディングの
演出も其れを補強していると感じる。エレンの樹の元で緩やかに時は流れ、
やがてアップテンポで好戦的なRevoの曲が聴こえてくる。
ジークは明らかにやられポジションではあったが、彼の最期には違和感がある。
アルミンと共闘する訳でもなく、重要な役割を振られることもなく、ただ
殺されるためだけに姿を表したように見える。とはいえ、討ち取られた瞬間に
巨人たちが地ならしを停止した点に、考察の余地がありそう。
避難してきたライナーの母やコニー、ジャン、ガビまでが巨人化したところでは
本物の地獄が始まったと思った。救いがなさすぎる。
ヒストリアのこと。ストーリーの途中で血統の重要性が示された時、切り札の
役割があるだろうと期待した。あっさり結婚して子をもうけたのも、何かの
策略かカムフラージュではないかと疑った。違った。人並みの幸福を手に入れたに
すぎない。
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