米倉健司さんが亡くなったらしい。実は、90年代ころ彼が経営していた米倉ボクシングジムで練習というか遊ばせてもらってた。米倉さんは僕みたいな爺の練習生にも声をかけてくれる優しい人だった。面白がりな人でもあったけど。
松本さんという素晴らしいトレーナーさんがいて、この人にも結構かわいがられたし、ミットを持ってくれたことは何度もある。コンビネーションは左から入って、最後は手を伸ばすだけでもいいから必ず左で終われ、何発撃ってもこれを忘れるな、という彼の教えは今も体が覚えてる。川島さんというトレーナーもよく面倒見てもらった。懐かしい顔ばかり。
米倉ジムは2017年に閉じた。板張りのクラシカルな建物は、昔の日活映画に出てきそうな1950年代ころの古き良きボクシング全盛時の雰囲気をつい最近までたたえていたけど、たぶん東京中見回してあの時代のジムはももう見つからないだろう。
もう何十年も前、後楽園ジムという古いジムがあって、僕はアマ時代のマーク・ブリーランド(のちにウェルター級の世界チャンプ)やデトロイトのクロンクジムの故エマニュエル・スチュワードトレーナーと握手したことがある。マークのサインはうちのどこかにあるだろう。
そんなことではなかった。後楽園ジムも雰囲気のあるジムで「ニューヨークのメインストリートジムだよな」などと話したもんだ。いったことはない。
あ、米倉ジムは、柴田邦明、ガッツ石松なんか世界チャンプを輩出している。僕は、清水精(くわし)という日本チャンプが懐かしい。マニアックすぎるが。世界タイトルマッチは15ラウンド制だった。あ、岩本さんという元日本チャンプからは、何を考えたのか40過ぎには死ぬんじゃないかというくらいしごかれた。彼は楽しそうだったけど。
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