困ったちゃんの介護

　ひとり、目を離せない先輩がいる。毎日うんざりするほど長いブログを書いているのだが、内容がおかしい。分析するとこれはたぶんパーソナリティー障害だ。コロナで大騒ぎあたりで言動が「あれ？れ？れれ？」あきらかに変だなと思ってバックナンバーを全部遡ってみたら、確かにおかしかった。やることなすことトンチンカン、言ってることも「こ、これは…？」なレベルである。
　やたら事故と故障が多い。はっきり言って「これで社会生活やっていけるのかしら」である。というか、いま現在、泥酔して転倒して腕骨折して以来の無職。数年前に実家に転がり込んで「家賃・光熱費親払いタダの身」になってなんとか、ということらしい。
　そんな困ったちゃん放っておけよ、なのだが、放っておけない訳があるのだ。現在母親（認知症）の介護の真っ最中なのである。真っ最中と言っても老人施設に身を寄せていて（衣食住おまかせ、着るものまでレンタルで楽ちん）月１度位の面会１５分なのだが、やたら「母が母が、ああ、この先どうなるのだろう」なのである。ちょこっと時間と体使っただけで「こき使われた」なんてしゃあしゃあとブログに書き立てたりする。
　実はリアル介護というのはそんなもんじゃない。
私は養女で親６人、そのうち５人看取ったが、リアル介護はハードなものだ（彼女が体験しているのはせいぜい万事他人任せの「リモート介護」ね）。糞尿にまみれることもあるし、理不尽な暴力をふるわれることもあるし（もうビンタ１１連発くらいじゃ泣かないわよ、私）妄言のせいで財産目当ての親戚と大喧嘩したり、福祉の人には「それは妄言です」と１から現状を説明しなくちゃならないし、まったく厳しい、毎日が神経戦そのものだ。タフでもまともでも精神やられてしまう。
　困ったちゃんの彼女はどうなってもかまわない（ちょっと冷酷？）のだが、問題は母親である。彼女が介護放棄、特にお役所からの書類関係を「もうヤダ」と放棄したら、いまの日本の法律では「介護難民」になってしまう。
　実はこの困ったちゃん、理不尽なケンカふっかけられて一方的に縁を切られてしまったのだが、こちらはブログを見ることはできる。
なんとなれば共通の知人がいるので、連絡してなんとかしてもらいましょう、すくなくとも介護放棄は最悪のパターンだからなんとかして避けなくちゃ…と、とりあえずおせっかいの私である。

　ああ、今回はちょっと、毒吐きモードだわ…　人様のこととはいえ、「介護放棄」だけは放っておけないのよ、私…