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2023年03月30日20:04

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東京・春・音楽祭 前橋汀子カルテット@東京文化会館

略称春祭が今年も開催され、コロナ禍以来久しぶりに行こうかなと
とはいえまだすっかり終息したわけではないので、平日マチネを選ぶとなると選択肢は
少なく、日程が合うのはこの前橋汀子さん率いるカルテットによるベートーヴェンの弦
楽四重奏くらいしかありません(もちろんそれで不足と言うことはなく、むしろありが
たいことであります)

前橋さんについては4年前にみなとみらいでバッハの無伴奏ソナタと組曲全曲を拝聴して
おり、ソリストのイメージが強い、ご本人も音楽の基盤はカルテットとわかってはいる
けれど、どうしてもソリストとしての技量アップやレパートリー作りを優先させてきた
とのことです

メンバー選びに適材を得て、9年前にカルテットを結成、それ以来の活動のひとまず集
大成として今回のベートーヴェンがあるとのこと
ワタシはいい時期に出会ったといえましょう

今回選ばれたのは作品18の4ハ短調、作品95《セリオーソ》ヘ短調、作品131ハ短調
という、激シブのなかでも極めつけという作品ばかりです
これまでワタシはベートーヴェンのカルテットは敬して遠ざけてきた感じがありまして
もっぱら作品18の3ばかり聴いてきました(アルバン・ベルクQrtの全集を持っている
にもかかわらず)

しかし前橋さんがベートーヴェンに到達したがごとく、ワタシもそろそろ挑戦するとき
ではあるまいかと思うようになりました(比較するのも愚かですが)

そういう初心者からすると今回の曲目は挑戦的ではあるものの、実際に拝聴するとこれ
は避けて通れない感じが強い、心にずしりとした手応えを覚えさせてくれました

特に最後に弾かれた第14番は最晩年の作ということで、後期の3つのピアノソナタが
そうであるように、もはや古典派の域を脱してロマン派すら一気に飛び越えている気
がします(鬼気迫る感じ)

アンコールというかbisですが、拍手に応えて冒頭に弾いた作品18の4の終楽章をもう
一度弾いてお開きとなりました

非常に有意義なコンサートでありましたが、ただ1点、これは曲目や演奏者のせいで
はなく、ワタシの隣にいたサラリーマン3人組が演奏の最中にスマホをいじりだし、
その画面の光が目障りでしかたがありません
すぐ隣の男には手で制してやめさせましたが、その隣とそのまた隣の馬鹿リーマンは
よほど退屈しているのか、ずっと見続けておりました

演奏前の場内アナウンスで「ホール内、ロビーでの飲食はご遠慮ください」と言われ
ているのにペットボトルの水をグビグビ飲むし、日本語がわからないのか
そういわれれば風貌が中国系のような気もします(偏見といわれそうですが)
大方花見にでも来て、コンサートがあるから首を突っ込んだのでしょう
休憩時に係員に注意するように頼みましたが、最終ステージの時彼らの姿はありません
でした(注意するまでもなく、やはり場違いだと言うことに気づいたものと思われます)

それがなければいいひとときだったのですが
上野恩賜公園の桜も、散りかけてはいましたが、それもまた風情があります
風もなく穏やかな日和ではあるけれど、ちょっとは風に吹かれて花吹雪などあればと
いうのは贅沢でしょうか


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