続・国際ロマンス詐欺

丁度3年ほど前の日記に書いた、国際ロマンス詐欺。
相変わらずインスタのアカウントにメッセージが届くのだが、私がインスタの設定に詳しくないため、メッセージの着信を表示しない？状態になっていた。
ふと確認してみると、結構な数の怪しいメッセージが溜まっている。
一番新しいものを開くと、いかにもという感じのセレブっぽい美人画像が並んだアカウントだ。
試しに返信してみるのも面白いかも。
そう思って返してみたら、早速返答がやってきた。

一生懸命LINEのアカウントへ誘導しようとする。
それに乗ってみたところ、驚いたのは日本語の上手さだ。
3年前の詐欺メッセージは、明らかに不自然な日本語の羅列だった。
しかし今回は日本人だとしても通用しそうな自然な文体。
もちろん正体は日本人詐欺師ということもあるので試しに英語で返してみると、英語できるの?!と来て、できれば英語でお願い！とか言ってくる。
外国人詐欺師、つまり国際ロマンス詐欺なのだと思うが、とすると日本語メッセージは翻訳アプリを使っていることになる。
試しに久しぶりにGoogle翻訳を使って確かめてみたところ、驚いたことに長足の進歩を遂げているではないか。
かつての不自然さは影を潜め、実に綺麗な日本語を出してくる。
これはドラえもんの翻訳コンニャクの出番は無いかもなあ…。

で、件の詐欺師さんだが、辛抱強く詐欺とは無関係な会話を続けて信頼を築こうとしてくる。
この努力は営業に通じるものがある。
何日くらい続いたか、ようやくキーワードが現れた。
趣味は仮想通過。
やっと来たかと思いつつ、しかしこのLINEのやり取りは、とても良い英語の学習になってきていることも分かっていた。
翻訳アプリ相手とはいえ、短時間で自分なりに英文を構成して送るというのは、効果的なトレーニングなのだろう。
このまま音信を続けて英語の勉強にしてもいいかな。
そう思っていたのだが、とうとう破綻のときがやって来た。
あまりにビットコインの投資に誘導しようとするので、うっかり仮想通過には興味が無いと書いてしまったのだ。

既読が付いたまま、それ以後返事は来なくなった。
ああ、正体はむさ苦しいオッサンなのだろうが、美人国際ロマンス詐欺師との交流は潰え去ったのだった…。
さようなら、泡沫の夢よ…。