この作品は群像劇と判断したが、ただの群像劇ではなかった。大河、サーガに
属するもののようだ。最初の主人公だったラファウは第1集で早々と退場する。
その研究はオクジーとバデーニに引き継がれ、ヨレンタも恐らく加わる。
観測データはピャスト伯のものだ。ラファウの前の研究者だったフベルトにしても、
おそらく誰かの研究を参考にしていて独自の部分ばかりではない。コペルニクスに
至るまでにこうした歴史に埋もれた無名の研究者が幾人も存在していた。そういう
ストーリーと理解した。彼らは我々の姿を映している。巨大な業績も、1人の
天才だけで完成された例は少ない。我々も大河の一滴になっている可能性がある。
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