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2023年01月11日20:02

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嫁いびり前奏曲


「小劇団とは言え、いろんな役を演じた身でしょう?ちゃんとお母さんのお気に入りさんたちの前では「好青年」を演じてちょうだいよ」
次男にそう釘を刺したのは、去年のマジックショーのステージを見る数日前だった。

何しろ私は皆のチケットを預かっている身ゆえに、開場時間より早めに行って並んでも、皆さんが集まる前に入場はできない。
そこで開場時間になったらすぐに入場して「お気に入りさんを始め地元の知人、友人7人分のいい席を確保するべし」というミッションを次男に与えた。

次男もショーには関心があったので、その役を快く引き受けてくれ、劇場の入り口に一番乗りして待ってくれていた。
好青年度UPの準備運動OK!

ところがその後、趣味人関係の皆さんも思ったより早く到着したものだから開場時間までの待ち時間が長く、次男を交えて雑談になった。

その時何の話からそうなったのか、次男はお気に入りさんたちの質問に「彼女はいます」と応じているではないか。
寝耳に水の私が驚いている間に
「彼女はいくつなの?」
「何をしている人?」
と、たちまち質問攻めにあっている。

私はそんな話を今まで次男が黙ってたことに、すっかり気を悪くしていた。
けれど次男は
「母さんが「マジックショーに行きたいって人、お前以外にいない?」と聞いた時に、オレは「じゃあ、彼女も誘ってみるよ」って言ったよ」と言う。

「あら、あの時お前は彼女なんて言ってなかったわよ。友達誘ってみるって言ったんじゃない」
「母さんて、ホント、人の話聞いてないんだから!俺はちゃんと彼女って言ったって」

いや、いや、いや。
彼女って言ってたら私は絶対その時点で、さっきお気に入りさんたちが聞き出していたようなことを聞いてたはず!
絶対こいつは「友達」って言った!
不快指数がぴぴぴと上がる。

そんな私にお構いなく、お気に入りさんたちと次男のおしゃべりは続く。
やがて次男の彼女の年齢が16歳年下と聞き出したお気に入りさんの一人が、すかさず「まさか、未成年に手を出したんじゃないわよね!?」とツッコミをいれる。
笑い転げる次男を横目で見ながら私は頭が痛くて頭痛がし始めた。

何なんだ、次男のこのチャラいノリは!?
こいつの「好青年」と言うのはこういうキャラなん?
そうこうするうちにスマホで撮った彼女の写真までご披露している。

「あら、可愛いじゃない」
お気に入りさんたちにそう言われて気を良くしている次男に
(お世辞だよ!)
と私は内心毒づく。

写真を見ても「マスクしてるからわかんないわよ」と私が不機嫌な顔を隠そうともせずにそう言い放ったら「それじゃ」とマスクを外した写真も見せられた。
でも裸眼の私にはスマホの小さな画面の写真は正直よく分からない。
すると「母さんの若い時より可愛いから」と、のたまう。

「何ならみんなに母さんの若い時の写真見せようか?」
ピキピキ
こめかみが引きつり、青筋が立つ。
やけに挑戦的じゃあないの!
じゃあ、こいつは彼女を「顔」で選んだってか?

バッカじゃないの?
一体今まで我が家でお前は何を学んだのよ!

お父さんがそれで失敗してるってえのに!!

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