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2022年12月06日16:28

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シネマ歌舞伎 春興鏡獅子@109シネマズ湘南

先日小平の平櫛田中美術館を訪問したのは、六代目菊五郎丈演ずる鏡獅子の像がきっ
かけであったのですが、まことにグッドタイミングで、六代目を心底敬愛するお孫
さんの十八代目中村勘三郎さんの舞台が映画館で観られるという
本日行ってまいりました

直伝といっても、もちろん直接教えを受けたのではない(六代目は昭和24年に亡く
なっていますから)、父親の先代勘三郎丈経由でありましょう
本日のインタビューによりますと、六代目の舞台を小津安二郎監督が記録映画にし
ている、それを観られたのだとか(ワタシも観てみたい)

事前にいつも参考にしている渡辺保氏著の歌舞伎手帖で概略を頭に入れました
劇聖と言われた九代目團十郎丈が創始者で、しかし成田屋さんは一回しか演じて
おらず(一回といっても一日限りではないでしょうね)、後を継いだのが六代目で
あったのだとか
逸話として、六代目が初役で演じる際、女性であることを意識するため褌を締め
なかったのだそうです
平櫛田中翁のモデルとなって裸でポーズをとったときは、まさかフルチンでは
なかったでしょうけれど

まぁ勘三郎さんも、そこまでは引き継がなかったと思います
昨日たまたま勘三郎さんが勘九郎時代に父親と共演した一本刀土俵入をスカパーで
拝観しましたが、そのときはまだ青く尖っていたようにお見受けします
だから後に父親を凌ぐようになったあの芸風は、持って生まれたものだけではない、
弛まぬ勉強と稽古の明け暮れで身につけたものなのでしょう

本日の公演は歌舞伎座改修工事前のさよなら公演の一環であったのですが、ご本人
は新歌舞伎座でも演じたいと仰っていました
それは叶わず、しかしこうしてスクリーン上で在りし日のお姿を繰り返し拝見でき
ることを喜びたいと思います

獅子の精が乗り移った勘三郎さんと共演する胡蝶の精の子役の一人は、片岡千之助
君、ふっくらした頬とちょつと突き出した唇はご父君の孝太郎さんにそっくりで、
客席からは盛んに松嶋屋の声がかかり微笑ましかったです

歌舞伎は伝統芸能であるとともに、伝承芸能なのですね
この先も絶えることなく続いて行きますように
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