金曜は、仕事を少し早めに上がり、ブルク13のIMAXで、
「すずめの戸締まり」。
これは、「君の名は。」の新海誠監督の新作。
主演は、オーディションにより1700人の中から選ばれた原菜乃華。他の声優も、松村北斗、深津絵里、松本白鸚、染谷将太、伊藤沙莉、花澤香菜という豪華キャストとなっている。
九州の小さな町で暮らす17歳の少女・鈴芽は、「扉を探してる」と言う旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばし、開けてしまう。扉の向こうには、この世とは思えない光景が広がっていて……
この映画、2016年の大ヒット作・「君の名は。」と同じ、川村元気プロデュースで、キャラクター設定・田中将賀、音楽・RADWIPS、と主要スタッフも同じ。作品的にも、「君の名は。」、「天気の子」に続く三部作を構成し、これまでの集大成に相当する作品となるようだ。
その描くテーマは、「災害」。「君の名は。」では彗星の衝突、「天気の子」では、豪雨水害を描いて来たが、本作では「地震」と言う、日本人に身近に感じる災害をテーマに選び、その大地の怒りを抑え込む――地鎮祭などは思い当たるだろう――術を物語に昇華している。
ただ、新海誠映画としては、近年の2作に比べ、いささか残念な出来映えに思えた――「君の名は。」が見せてくれた息を呑むような光景、「天気の子」の東京の街並みが美しく変貌する瞬間、そして、日本映画では珍しい音楽と一体になって物語が走り出す感覚……そうした、心震えるような部分が、本作には感じられなかったのだ――決して、新海誠のアニメに慣れた訳でもないと思うのだが……
勿論、映像は美しいし、アニメーション作画の完成度も高い。よく出来たアニメだとは思うのだが。
また、東日本震災の悔恨の思い故に、災害を「あの時、こうすれば……」と、事実の改変をした「君の名は。」、己のエゴの為、多くの人を巻き込む災害が起きてもいい、と言う主人公の決断に、現在の気象危機に向き合う現代人の心境を重ねた「天気の子」と、これまでも新海誠は物議を呼ぶような描写を盛り込んで来たが、本作では、災害を封じ込めるには犠牲が必要、と言う描写を入れて来た――その“犠牲”とは、災害犠牲者の事だろうか……犠牲者がなければ災害対策に真剣に取り組まないのだろう、と言うメッセージは、これまた物議を呼びそうに思えるのだが、どうだろうか?
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