新章突入。黄金郷のマハトとは、ユニークな魔族を生み出したものだ。
洗脳されることなく人間に使役される強力な魔族。凡百な作品では、洗脳に
失敗してしっぺ返しを食らうのが通例ながら、黄金郷の場合は別の理屈で
悲劇が起こる。正常に操りながら、呪文の認識に祖語があるケース。指摘されてみれば、
当然なのだ。生まれてからずっと盲目の人に色の説明をしても正しくは伝わらない。
ようなもの。悪意をもって行動しない相手に、悪意を抱かず生きろと命じても
無効なのである。人と似た形をしていて言葉が通じると勘違いしてしまうが、
意思の疎通は困難だということ。サイコパスのようなものか。相変わらず堅牢な
世界観だ。
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