無数の花が果軸という
見た目には熟れる前の
緑の実に見えるものの中に
びっしり咲くのだそう
果軸の中に花が咲いて
目には見えないから
花は咲かないと思われる
果軸の中のたくさんの花は
花後に果軸をふくらませて
小さな緑の実に見えるものは
どんどん大きくなって
色は黒紫色に変わっていく
花が咲いた後のように見える
実の先に開いた穴にも意味があって
そこから小さな蜂が入って
中の花に受粉させたのだそう
外には咲く花を見せないで
人知れず無数の花を咲かせ
やがてたわわに実を結ぶ
そんな有様を知ると
理の不思議さとともに
生き方の範をも感じる
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