カレーで停職４日

公務員の皆さんが手にしたり口にしたりするものは基本的に税金で賄われているのだから、規則に従わねばならないのはわかる。でも、このニュースは首を傾げるというか、どうなんだろうと思ってしまった。海上自衛隊の４０代の事務官が、食事の支給対象外なのに２年間にわたって毎週金曜日にカレーライスを食べ続けたとして、停職４日の懲戒処分になったというのだ。

ちょっとややこしいのだが、自ら食事の調達が難しい乗客員らの食事は法律の定めで無料。しかし、事務官や自衛官はそれに該当しない。つまり週に１回は法律違反でただ飯を食っていたことになる。ただ、事務官の釈明によると「着任前からカレーだけは味見と称して慣例的に食べられており、重大な不正という認識はなかった」と話しているのだ。部下が食べているのも黙認しており、たぶんこのコメントにウソはないのだろう。

停職４日という処分がどれだけ厳しいのか私には見当も付かないが、公務員のキャリアに傷が付いたことだけは確か。誰が問題視したのか報道では明らかになっていないが、海上自衛隊では金曜昼にカレーを食べる習慣があり、海自カレーとしてＰＲまでしていたという。たぶん組織内では一種の文化になっていたのだろう。厳密な法運用に文句を付けるつもりはないが、ちょっと気の毒な気はした。