3/29追記
第94回アカデミー作品賞、おめでとう!
家族の中でたった一人“聴者”である少女ルビーは、「歌うこと」を夢みた。
彼女が振り絞った勇気がすべてを力に変えていく。
優しい陽光のような、心あたたまる映画。
いま映画館はガラガラだし、多くの人に見てほしいので日記に。
CODA(コーダ)とは、Children of Deaf Adult/s――聞こえない・聞こえにくい親をもつ聞こえる子どものことで、この映画の主人公ルビーもろう(聾、聴覚障害)の両親と兄を持つコーダ。
手話と音声言語のバイリンガルだ。
高校生のルビーは、ボストンに近い海辺の町で漁師をする父と兄を手伝って船に乗っている。朝、仕事を終えてから学校へ行く。
小さいころからずっと家族の通訳としての役目をこなしてきた。ヤングケアラーと呼んでもいいかもしれない。
そんなルビーは歌うことが大好きで、けれど、家族には歌というものがわからない . . . 。
ルビー役のエミリア・ジョーンズが愛らしい。
両親と兄の役の三人は、実際に聾(聴覚障害)を持つ俳優で、それぞれ演技も存在感もすばらしい。
(母親は、1986年『愛は静けさの中に』でアカデミー主演女優賞をとったマーリー・マトリン!)
ルビーの歌の才能を伸ばしてくれるV先生も、めっちゃすてきだ。
障害のためにいじめられたり、重くなりがちなテーマの映画だけれど、ジョークや下ネタも満載で、全体に強くて明るい。
ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影(Both Sides Now)」の歌われ方をはじめ、音楽も鳥肌もの。
なので、コロナ禍の寒い冬に見るのにうってつけです。
ぜひ!
◆ 写真右のルビーが手で作っているハンドサインは、I love you の強調版、人差し指に中指をからめて、I really love you. です。
◆ おまけ(さらに個人的に)――
無音になるコンサートや喉を触って歌声を聴くところなど、忘れられないシーンがいっぱい。
わたしは読むのが苦手なせいで字幕にまったく追いつけないけれど、それでもすごく伝わってくる映画でした。
歌唱指導のV先生が、真摯で熱くてチャーミングで、どことなく恩師の菅井秀憲先生と似ていた。
映画としては『ハウス・オブ・グッチ』のほうが面白かった気もするけれど、どなたにもお薦めできるのはやっぱりこちら、『コーダ あいのうた』なのでした♪
そして、映画CODAに惹かれたかたは、丸山正樹さんのCODAたちが活躍する小説「デフ・ヴォイス」シリーズも読んでほしいのでした。
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