〜家族の中でただ1人の健聴者である少女の勇気が、家族やさまざまな問題を力に変えていく姿を描いたヒューマンドラマ。2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク。海の町でやさしい両親と兄と暮らす高校生のルビー。彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる。幼い頃から家族の耳となったルビーは家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、合唱クラブに入部したルビーの歌の才能に気づいた顧問の先生は、都会の名門音楽大学の受験を強く勧めるが、 ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられずにいた。家業の方が大事だと大反対する両親に、ルビーは自分の夢よりも家族の助けを続けることを決意するが……。タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults= “⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”」のこと〜<映画.comさんより>

かなり内容に触れています。未見の方はご注意下さい!
まだまだ昨年観賞作品の感想が書き終わってないのですが、ちょっと、これは、すぐに感情を言葉に出したくなって、多くの人に観ていただきたくなって、猛烈な勢いで書いています。
しかし、今作、まさか、ここまで盛り上がりを見せるとは・・・。
今、ゴールデンタイムとか、バンバン、CM流れてますよね。
1年前のサンダンス映画祭で高い評価を受け、ほどなくして、Appleが映画祭史上最高額となる2500万ドルでこの映画の配給権を獲得。すっ、すげ〜〜〜!
それでも、日本で観られるかは、長く不明で、もやもやの日々を過ごしていたところに、なんとギャガさんが買い付け→配給してくれることになった\(^o^)/
私、作品そのものにも、もちろん興味津々だったんですが、それよりも何よりも、私の生涯のベストスリーに入る作品『シング・ストリート』の主演、フェルディア・ウォルシュ・ピーロが出ていることを知っていたので、大興奮だったのです。
気がつけば、大島依提亜さんが手がけた、双方のポスターもタイトルのフォントやら何やら、どこか似ていたり
どちらも海が出てくるし、どちらの主人公も両親と兄の4人で暮らしている。
感想です。
前半は、笑いっぱなしでした。主人公ルビーの両親、とりわけ父親が大らかで、ぶっ飛んでいて最高。
夫婦、そして、家族の仲の良さが描かれます。
でも、後半は・・・。もう、もう、泣かされっぱなし。
ルビーは毎朝3時に起床します。
家業の漁業を手伝うためです。それを終えると、学校です。
時間がない時、面倒な時は、服を着替えないので、学校では「魚臭い」と言われたりします。
学校ではどうしても居眠りしてしまいます。
ある時、合唱クラブに参加することに。気になっているマイルズ(フェルディア)がそのクラブを選んでいたのを目撃したからです。
歌は好き。でも、私の話し方はオカシイと言われたことがあるし、歌が上手いのかどうかはわからない。恥をかいて、またバカにされるかもしれない。
それでも、顧問の先生は、ルビーの才能を見出しました。
名門音楽大学への進学を勧めます。
「お金は?」「奨学金がある」「でも、両親が・・・」
ルビーは、家族を愛しながらも、家族に縛られていました。
ずっと自分のことよりも、家族優先で生きてきました。
自分がいなければ、家族がどうなっていくか、目にみえてわかっていました。
ルビーは・・・とりあえず家族に進学の事を話してみますが、とりわけ母親が大反対でした。
ルビーはマイルズと発表会でデュエットすることになり、2人だけで練習するように。
歌に集中できている時は、本当の自分と向き合えていて、幸せそうです。
合唱部の発表会の日が来ました。多くの保護者たちが集まっています。
ルビーの家族たちは、とりあえず、まわりの人たちと同じ反応をするようにしています。
ステージを見て、ルビーを見て、時に拍手をします。
そのさなか・・・凍り付く瞬間がありました。
突然の両親の手話会話「今晩何にする?」「スーパーに寄っていかないと」
そうなんです。当たり前なんですが、全く聞こえないので、どうにも気持ちのやり場がないというか。
そして次の瞬間、全ての音が消えます。スクリーンを見ている観客にも、無音となります。
ここで、私たちは、この家族と立場を共にします。
無音でステージを見つめることとなります。あぁああああああ。そうか、こういうことか。
大衆の中にいて、こんな静寂にずっとずっと包まれているんだ。
これは・・・辛い。切ない。哀しい。。。
この作品、観客は家族の一人一人から、泣かされることになります。
母親・・・ルビーが生まれた時、健聴者だとわかりガッカリした。健聴者とは上手くつきあえないと思っていたから。
自分の母親(←おそらく健聴者だった)との関係がそうだったから。
あまりにもリアルなその台詞に、私、心臓の鼓動がハンパなかったです。
兄・・・ルビーが家族のために、大学進学をあきらめると聞いて、猛烈に反対する場面。
「こんなところにいちゃダメだ。一生家族の犠牲になるつもりか。自分のやりたい事をやるんだ」
父親・・・合唱発表会後、皆で帰宅。ルビーに目の前で学校で歌った歌を歌ってもらう。ルビーの首筋に両手を伸ばす。
振動を感じるため。。。2人とも涙。こっちも号泣。
(序盤で、父親はラップが好きっていう場面があって、理由はベースの振動が伝わるみたいなくだりがあった)
そして、父親は覚悟を決めます。この子には才能がある。大学に行かせなくては。
そうこの作品『シング・ストリート』だけじゃなくて『リトル・ダンサー』(『ビリー・エリオット』)にも似てるんです。
合唱部顧問の先生がルビーに「唄ってる時、どんな気持ちになる?」って聞いてたり。
それに対して、手話で気持ちを表すルビー。この場面もめちゃ良かった!
そして大学進学に難色を示していた父親が、ルビーの才能を理解して、協力しなきゃと思い立つこの

場面。
そしてオーディション会場へ。
ここでも、号泣シーンが待ちわびています
最後の最後まで、泣かせられてしまうのです。お楽しみに!

改めてここで『シング・ストリート』との類似点を書いてみます。
・フェルディアのキャスティング
・主人公は音楽の才能がある高校生
・主人公の家族構成
・学校での悪口
・海が近い
・崖から飛び降りるシーンがある(2回)
・クラッシュの

I fought the law
・家で練習
・学校での発表会
・兄の台詞「こんなところに留まっていちゃいけない」
・印象の残るアラーム時刻 『シング・ストリート』は午前2時。『コーダ』は午前3時。
※予告編
https://youtu.be/u9nSyk8_lbk
今回、つくづく思ったのは・・・。
手話って、こんなにも、感情豊かなものなんだと。
逆にいうと、手話は感情をたっぷりこめて、やるべきなんだなと。
言葉の強弱と同じように、言葉に間をおくのと同じように、手話でもそれができる。
この’言語’の素晴らしさを、この作品に教えてもらいました。
俳優陣は、皆さん、とんでもなく素晴らしいです
家族皆に共感できて、皆を抱きしめたくなります。いや、ほんと!
物語云々より、今作は、演出を堪能して下さい。
(脚本的には、’繋ぎ’等、ちょっと物足りないところはあった)
驚かされるし、爆笑させらるし、凍り付くし・・・泣かされます。4.5☆
ログインしてコメントを確認・投稿する