金曜は、在宅勤務。
朝のうちに屋上の雪かきする……洗濯物も干せないしね。
(天気もよかったので、昼過ぎにはすっかり溶けてしまったが)
仕事の後、Kinoシネマみなとみらいで、
「こんにちは、私のお母さん」。
これは、中国の喜劇女優、ジア・リンが母との思い出を元に、監督・脚本・主演に初挑戦したコメディ。
だが、この映画デビュー作が、昨年の全世界興収931 億円を記録、2021年に“世界で 2番目に売れた映画”となってしまった。(世界1位は1019億円を売り上げた中国映画「長津湖」)
ジア・シャオリンは明るく元気な事だけが取り柄で、学校の成績は低空飛行。大学の演劇科の2部に何とか滑り込んだが、それでも母親のホワンインは祝いの宴席を設けてくれた。
その帰り、二人乗りした自転車で家に帰る途中、シャオリンは母と共にクルマに撥ねられてしまう。シャオリンは軽傷だったが、意識のない母を前に、シャオリンは泣き続け、母を喜ばせてあげたかった、と後悔するのだった――そして気がつくと、シャオリンは、20年前の1981年にタイムスリップ。
そこで、自分を生む前の母に出会ったシャオリンは……
この映画、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を裏返したような物語。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」では、主人公が、ダメダメだった父親を助け、母となる女性のハートを射止めて自分が生まれるよう奮闘する、と言う話だったが、この映画は、主人公がダメダメで、そんな自分に自己嫌悪しており、母を幸せにするには、自分など生まれて来ない方がよい、と、後に出世して裕福になる男性と結びつけようと奮闘するもの――でも、実は……と言うドンデン返しがあって、母が我が子に注ぐ愛情の深さを描く感動のフィナーレとなる。
確かに、感動的な話ではあるし、そこに至るまでは、喜劇女優、ジア・リンの本領発揮。スポ根に、ラブコメ、そしてステージでの漫才芸と、様々な展開を見せつつ、笑いを取って行くと言う、まるで韓国映画のような構成だが、確かに娯楽映画としては内容盛り沢山でよく出来ている。
……でも、これが世界で900億円の興収を上げた映画とは、まるで思えない――その殆どが中国国内のものだったとしても、だ。
タイムスリップとは言え、物語は小さな話で、登場人物の行動半径も小さく、映画の製作には明らかにお金がかかっていないだろう……ギャグのネタもベタなもの。中国の厳しい検閲制度から、体制批判、社会風刺は勿論、下ネタさえ不可と来ては、それこそ、“滑って転んで”のドタバタしかやりようがない……そんな内容で、大ヒットし、世界一売れた映画となってしまう……そんな部分に、中国映画の凄さと同時に限界も見えた感じ――この程度の事しか、やりようがないんだな、と……
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