大雪

東京は雪である。
北国の方から見れば、ただ降っている、というだけの雪なのだろうが、10センチの積雪というものは、都内では大雪である。
たちまち電車は遅れ、バスは15分の路程が1時間に変わる。
そして明日の朝は凍った地面で転ぶ人やスリップする車が続出する。

さすがに今日は定時で上がり、ダッシュで帰宅した。
本当なら軽く何か食べて帰ろうかと思っていたのだが、人生でおそらく初めて財布を忘れてきたので、まるで神様が「早く帰りなさいよ」と言ってくれているかのようだ。

まさかここまで降るとは思っていなかったので、撥水性のコートではなく、ぬくぬくコートを着て出てしまった。
おかげで自慢のピュアカシミアがびしょ濡れだ。

今回の雪は低気圧が関東の南を通過したためのもの。
よって逆に我が家のある田舎エリアはほとんど降らなかったようだ。
北ほど降る、という固定観念の逆をいくパターンである。
ネットが無かった時代であれば、間違いなくこの固定観念に捕われて、雪が止むまで都内で待機していよう…などと考え、却ってドツボにハマってしまうことになっていただろう。
朝まで喫茶店で雪宿りをした若い時代が懐かしい。

気付いたら寒の入りであった。
雪が降ってもおかしくないわけだ。
これから小寒、そして大寒が控えている。
まだしばらくは油断しないように備えておこうと思う。