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2021年12月19日23:50

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ヒビノキ751(12月12日〜12月18日までの1週間/週後半)

2021/12/12〜12/18までの木曜日〜土曜日の週後半の日記です。

■2021/12/16/木
そろそろ今期と今年のテレビアニメもおわりじゃのう(いつもの)

『白い砂のアクアトープ』 第24話 「白い砂のアクアトープ」
https://aquatope-anime.com/
最終回、「2年後エンド」。くくるは営業を続け、風花はアメリカへ旅立つ。2年が経過して成長した2人が再会する。「がまがま」の存続へ奮闘する前半はノレなかった。けど「ティンガーラ」での仕事が強調されることになった後半はよかったです。話題性のうすい深夜作品を一般的な視聴者が見るという「ロングリーチが成立するかどうか?」疑問ですけど、すくなくとも本作を紹介可能な年代層のレンジは広い。

感心しのた3DCGの水棲生物。この部分は本当にCGのぎこちなさもなく、水族館という空間の「はなやかさ」と「にぎやかさ」を表現していて感心しました。一方、物語は仕事作品としてはセオリーどおりのベタベタさで新味はなかった。とはいえ「生き物が人の背中を押す」「人と生き物が共生をはたす」というテーマは表現できていた。おそらくヒットしない。でもこういう作品がたまにはあってほしい。

『王様ランキング』 第10話 「王子の剣」
https://osama-ranking.com/
デスハーの部下と裏で協力しているデスパーに「デスパーさんぺてん師なんじゃあ……」と想像したけどそんなことはなかったぜ。デスパーから「免許皆伝」を許しを得てあきらかになるボッチの剣の秘密。大体予想のとおりだった。非力なボッジが使う剣は針剣。いうところのエストックやレイピアの形状ですけど、ボッジの“それ”は本当の意味で針のような剣。針剣で相手の急所を突き戦う。

非力なボッジが相手を倒す手段って、たしかにアゴや痛点を突く方法しかないよな。「血管の血を止め脳に向う血流をとめる」っていう部分が科学的である。この剣術は相手を傷付けず気絶させてしまう王の剣。ただ同時に「ゆえ相手の殺害もできる」とベスパ―さんはいわく。たしかに。カゲが見た大岩を砕くワザはいわくところ隠し玉らしいですが、この隠し玉を今回最後に登場したキャラクターに使う?

■2021/12/17/金
『ラストナイト・イン・ソーホー』――。

田舎の霊感少女が都会に出て精神不安に。1960年代のロンドンと現代のロンドンを行ったり来たりするうち自己を喪失していく。エドガー・ライトらしく60'sの名曲でいろどるおしゃれなサイコ・ホラー。好評の理由は視点の切り替え。

#Mee Too運動の影響もあるだろうショービジネスの女性搾取残酷物語と周囲に渦巻くクズな男共の関係が終盤一転。ある意味「真逆の構図」と化す。これはよくかんがえられている。エドガー・ライトさすが。おもしろかった。

『ブルーピリオド』 第12話 「色づき始めた自分」
https://blue-period.jp/
最終回。八虎は藝大に見事合格。この物語は絵を描く事を通し「矢口八虎が矢口八虎に成る話」「私が私を見る話」「自分が自分を知る話」だったな。主題は絵画や美術なんですけど「根底」は矢口八虎と周囲の人間の成長。この主題は十分表現できていたし、八虎が絵に悩む思考と反芻(はんすう)、たとえば大葉先生の口を借り説明する絵画技術やうんちくはおもしろかった。でもこの部分は原作の功績。

一方においてテレビアニメの見せ方は凡百な印象であった。放送開始以前は鳴り物入りだったけれど、作画・演出をふくめ、全体がいまいちパッとしない。強力な原作を有効活用できなかった。とにかく演出部分の発想が貧弱で、ただ原作をなぞっているだけの印象。「静画」を「動画」で描くテレビアニメ独自のアイデアが不足していた。結局アニメーションの人目を引く要素って作画と演出の上手さにつきます。

■2021/12/18/土
『マトリックス/レザレクションズ』――。

まずもってトリロジー全部を鑑賞していないと「入場」すらできない、前三部作の完全な続編だし、登場人物と物語を逐一把握しているのが最低条件。ハードルは高い。ネオとトリニティーの最後もわかっていないとならない。

そのうえでの「復活」なんですけど、蛇足というか、とりとめないというか。旧作の機械が支配する仮想世界を逃れ、現実で抵抗するというわかりやすい主題が立ち消え「ぼんやり」している。同窓会的作品以上になってないかな。

『86-エイティシックス-』 第20話 「死ぬまで一緒に」
https://anime-86.com/
作品の終幕直前でイラストレーターが“やらかす”事態。個人の評判ではなくこういうのは作品全体と関係しているスタッフ全員の評判をさげちゃうのよな。以前ふれたように、結局この作品の「最後」ってシンたち「86」が戦い以外の生き方を見い出すしかない。とはいえシンは様々な経験から相当「こじらせ」いて、「こじれた」たものを、もう自分で解消できない。

フレデリカがいうのも“それ”そのまま――自分で解消できないなら他人と関りを持って委ねるしかないってことなんでんですけど、シンが他者に「あまえる」「ゆだねる」よう自分を許す相手は幼女皇女だけではたりない。やっぱり少佐の言葉が必要なんだろうな。セオらが少佐の話題をだすところ、最後に彼女が登場するんだろうけれど、どう登場させるんだろうか?

『ルパン三世 PART6』 第10話 「ダーウィンの鳥」
http://lupin-pt6.com/
「天使」っていうモチーフをふくめ押井守イズムがだだもれやな。でも前回の脚本よりもおもしろい。コンテも相棒的に荒川慎司。ロンドン自然史博物館が収蔵する始祖鳥類――アーケオプテリクスのロンドン標本とベルリン標本。不二子は謎の人物のミハイルから化石を盗み出す依頼をうける。この2つの標本を売買した人物がカール・ヘンバーラインとその息子だった奇妙な偶然に着想を得た話。

行方不明の第3の標本をのぞき、たしかに明確な羽毛の痕跡を持つアーケオプテリクスの化石は発見されていない。あまりにもうつくしい鳥の姿に真贋問題があったのも事実。そこからひねって自然史博物館が「堕ちた明けの明星(ルシファー)」を保管している展開。前回に続きスノッブな押井守らしい。ルパンたちは物語を展開する装置でしかないが「ルパンならば許される」。これも事実である。
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