恵比寿の東京写真美術館で観てきた。
千葉の劇場で上映していたときは、Ｔ・ジョイ蘇我で二週間しかやってなくて行きそびれてしまったのだ。行ったときにはもう終わってたので……。
で、この映画を観たい理由は、前作の監督とスタッフのアニメ『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』が大好きだから。次の作品もきっと良いものだろうと思って。
※ロング・ウェイ・ノースの感想は
こちら。
面白かった。好きな作品だ。
前作のロング・ウェイ・ノースも、「寒冷地探検」に「帆船」と私の好きなものが詰まっていたが、今回のカラミティも、私の好きな「西部開拓もの」だ。
ガンマンが出てきてバンバン撃ち合う西部劇も大好物だが、『大草原の小さな家』的な西部開拓史ものも好きなのよね。
加えて、ロング・ウェイ・ノースと同じく「意地っ張りな（でも実は優しい）女の子が一人でがんばるお話」なんだよね。ここがまた、たまらんのですよ。うん。しかもその女の子が、カラミティ・ジェーンなんだからね。もう。
少女時代のカラミティ・ジェーンのお話で、父と共に家族が植民団の幌馬車隊の一員として旅をする道中が描かれている。
ロング・ウェイ・ノースとお話の作りは似ているが、バランスが多少悪いように感じた。前半の辛い展開がけっこう長くて堪える。
幌馬車隊の中でも貧しく、他の大人たちから下に見られている不器用な父を助けようとするジェーンの前に、男女の壁が立ちはだかる。「女のくせに」と団長の息子に絡まれ、「女はそんなことしないわ」と女友達たちからも否定され……ああもう！ってなるんだけど、ここがスカッとするまでには、そりゃあもう時間がかかるのだ。
無実を証明するために幌馬車隊から逃亡したジェーンが、植民団に自分らしさを受け入れさせるまでに、色々と冒険が続く。ただ、ここがなんか散文的というか、ややとっ散らかってる気がした。ポイントは押さえてるけど、急ぎすぎというか。
ロング・ウェイ・ノースのサーシャと違って、ジェーンはかなり融通の効かない意地っ張りだ。癇癪持ちって感じ。でも一生懸命なんだよね。ちょっと、ジロン・アモスっぽくもあるかな。
「嘘はいやだ。正直がいい」みたいなとこが良い。カラミティ・ジェーンが嘘をつかないの？ ってなったけど。
幌馬車隊の団長が、ロング・ウェイ・ノースにもこういう人いたなあ〜って感じで笑った。あと、この監督はものすごく犬が好きなはずだ。前作のシャックルといい、今作のピックといい、犬が良いんだよね。すっごく頼りになる。
あと、エンディングロールでかかるジェーンの歌が最高。
たぶん、わざわざ歌詞を訳して歌ってるんだろと思うけど、いい歌詞だ。カラミティ・ジェーンって感じだよ。
これもDVDが欲しくなった。
ただ、「どっちが好きか」と問われたら、ロング・ウェイ・ノースを取るかも。
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