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2021年12月03日11:54

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(お勧め!)練習曲集 <ヴァッカイ>について ーその2ー

ベルカント発声法は ” 息の上で、(おしゃべりする時と同じように)言葉を言う ” という歌のテクニックです。

歌詞がなくて、一つの母音かドレミの階名で歌うコンコーネなどの練習曲では、発声を学ぶ役に立ちません。

ヴァッカイが優れている理由 2
歌う声は、人の話す言語の音から作られているという考えが元にある。

歌は母音で歌われます。声は母音で、貴方の母音が貴方の声です。子音は、故意に操作することなく、おしゃべりする時と同じように自然に発音します。
強調するでもなく、無理に弱く曖昧にしたり、発音の時間を短くしたりせず・・・

歌詞のついた曲を練習しながら、レガートを作る正しい母音と子音の関係や 常に入れ替わる母音の扱いを学んでいきます。
レガートlegato、legareとは、結ぶ、つなげる という意味で、滑らかな音の流れは、歌だけでなく、すべての音楽に欠かせない大事なものです。

レガートは、話す言葉の中にすでにあります。
レガートにするための方法があるわけでもなく、レガートにしようとして出来るものではなく・・・何か足そうとしないで、話す時のレガートをただ残せばいいだけなのです。

長い音符は母音で延ばします。子音の長さ(子音にかかる時間)は、長い音も短い音も、テンポの速い曲でもゆったりした曲でも 同じです。ヴァッカイは最初の曲で、このことが直感的にわかるような言葉の表記をしています。
例えば、出だしのフレーズ、普通のシラブルの表記では man-ca sol-le-ci-ta であるところが、 ma-nca so-lle-ci-ta と 歌う通りに書かれています。
man-ca だと n は前の音、c は次の音で分けて発音されてしまいそうですが、ma-nca が目に入れば、a の母音でのばした後、nca をまとめて発音することが一瞬で理解できます。
これはすべての曲に応用できます。

口の開けかた、動かし方も大変重要で、シンプルに、自然に、無理なく、滑らかに、です。
( 言葉や子音を言い過ぎたり、口を縦に開けたり、軟口蓋を上げたり、舌の位置を固定したり・・・この現代発声は、美しい響きもレガートも壊しています)

子音と母音の正しい関係、異なる母音の繋げ方・・・これが、クラシック音楽・声楽の基礎になります。言葉の言い方を訓練していくことで、貴方の声は輝きます。
イタリアの伝統的な発声法、ベルカント発声なんですよ〜
ヴァッカイを教材として、言葉の言い方の練習をすることは、初心者の方に役に立つのでお勧めです。
〜つづく〜

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