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2021年08月24日16:29

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「染付 菊花流水文 小皿」

 今回は、「染付 菊花流水文 小皿」の紹介です。


写真1: 表面
     時計の針の2時の方角から8時の方角にかけて、真っ二つに割れています。

写真2: 裏面



生 産 地: 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 口径;14.2cm 高さ;3.2cm 底径;8.5cm





 現在のところ、「古伊万里」を様式区分する方が多いようです。「柿右衛門様式」の古伊万里とか、「古九谷様式」の古伊万里とか、「柿右衛門様式」の古伊万里や「古九谷様式」の古伊万里のどちらにも属さない「古伊万里様式」の古伊万里というように、、。

 特に、染付の場合は、それらを簡略化して、染付の柿右衛門様式のものを「藍柿右衛門」と、染付の古九谷様式のものを「藍九谷」と、そして、藍柿右衛門や藍九谷に属さないものを「染付古伊万里」と呼んでいます。

 そもそも、以前は、「古伊万里」は「古伊万里」であり、「柿右衛門」は「柿右衛門」であり、「古九谷」は「古九谷」であり、それぞれは全く別な焼物として取り扱われてきました。

 しかし、その後、伊万里焼の研究が進み、「柿右衛門」も伊万里焼の一様式にすぎないことが分かってきましたし、「古九谷」も伊万里焼の一様式にすぎないことも分かってきて、それぞれが、「柿右衛門様式」の古伊万里とか、「古九谷様式」の古伊万里と言われるようになってきたわけです。

 ところで、そうした、様式区分を前提としてこの小皿を見たとき、この小皿は、どの様な様式に区分されるべきでしょうか、、?

 特に、「柿右衛門様式(藍柿右衛門)」に区分すべきなのか、或いは、「古九谷様式(藍九谷)」に区分すべきなのか、なかなか迷うところです(~_~;)

 そのように、現実の様式区には困難さが付きまといますし、様式区分には限界も感じられるわけです。

 それで、最近では、「もう、柿右衛門も古九谷も古伊万里の一様式になったのだし、全てが「古伊万里」なのだから、昔の「柿右衛門」とか「古九谷」という呼称を引きずる必要はないのではないだろうか。もう、いっそ、様式区分を止めてはどうか」という意見が多くなってきたのではないかと思われます。

 そんなこともあり、私も、最近では、極力、様式区分を止めているところです。







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