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2021年06月20日17:03

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『平成という時代の検証』 2015年●平成二十七年　その11

カンヌ映画祭の三本　是枝裕和「海街diary」、黒沢清「海辺の旅」、河瀨直美「あん」の三作品がカンヌ映画祭に出品されました。このうち、亡夫の幽霊と旅する女性を描いた「海辺の旅」は、全編に暗いトーンが漂う作品ですが、「ある視点」部門の監督賞を受賞しました。綾瀬はるか・長澤まさみ・夏帆・広瀬すずの人気女優が四姉妹を演じた「海街diary」は、興行収入16.8億円の中ヒット。ハンセン病の元患者の晩年を描いた「あん」(原.ドリアン助川、主.樹木希林)も異色のテーマにもかかわらず興行的にも成功しました。

ビリどころか　前年からベストセラーになっていた坪田信貴『学年ビリのギャルが1年で現役合格した話』(KADOKAWA)を映画化した「ビリギャル」(監.土井裕康)は、興行収入28.4億円という予想外の大ヒット。原作本も、さらにベストセラー化に拍車がかかりました。主演の有村架純の演技を評価する声も。

戦後70年にふさわしい作品　原田眞人の「日本のいちばん長い日」は、岡本喜八の同名映画('67年、東宝)のリメイク作品。ポツダム宣言受諾から太平洋戦争終結までの内閣や軍部、天皇の姿を描きました。昭和天皇役の本木雅弘はカッコよすぎるという声も。塚本晋也「野火」は戦場での人肉食でも注目された大岡昇平の小説が原作。戦場の極限状況をリアルに再現しました。自ら主演した塚本の演技も高い評価を得ました。

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