同僚がふいに、「ねえ、『天城越え』がヒットした演歌歌手って誰だっけ?もう一曲の大ヒットって何だっけ?」と聞いてきました。
覚えてないよ何やねんな?と思いながら、私より早く別の同僚(ちょい年上)が「石川さゆりでしょ。『津軽海峡冬景色』の人」と答えてました。
えええそうだったの!?
と衝撃を受けながら、生まれて初めて最初から最後まで歌い通した曲が『津軽海峡冬景色』で(普通は童謡だろう)、その証拠がテープレコーダーに残っちゃってる私は、必死で知らないフリをしようとしました。
しかし、その半瞬後、本能が理性を裏切ってました。
「ちょっと待って下さい、上野発の青森に着く夜行列車なんてもう存在してません!ついでに津軽から出てた青函連絡船も廃止されてます!あの歌、現在では成立しまんせがな!!」
青森から北海道に続く青函トンネルが出来てから、それらは徐々に廃止されていってもう残ってないんです。くっそう、半端なテツ知識が出てきちまったよ。
「あー、夜行列車って減ったよね」
「今じゃ高額な宿泊料金が必要な高級旅行ですよ畜生」
「え、じゃああの歌の人って」
「男と別れて北海道に帰るんでしょ?今だったら間違いなく羽田から飛行機で一直線」
「うわ、情緒消えた」
「はいナッシング。『ご覧あれが撒布岬北の外れと 見知らぬ人が指をさす』とか、大好きだったのに」
「じゃあ逆に、同じくらいの距離の南に向かってみたらどうかな」
「那覇ですか石垣島ですか屋久島ですか」
「‥‥リゾート感満載だ」
「振られた女が、ヤケになって貯金はたいて南国に遊びに行ったようにしか聞こえない」
「むー、やっぱ恋に破れた女は北に向かわないといかんな」
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ちなみに『天城越え』もエロエロで私は好きだったのですが、天城峠が、たかが伊豆半島にあると知ってガックリしました。車があれば東京から2-3時間じゃねえか。てっきり、鈴鹿峠くらいの遠方かと。
『誰かに盗られるくらいなら 貴方を殺していいですか』
日帰りの距離で何言ってんだ。
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