不織紙のマスクを既に一年以上装着している顔に、いきなり赤ニキビができた。一個だけ、唇の右端から下に2cm。マスクを外すと目立つ、しかも痛い。
さて困った。ニキビってどうやって治療するんだっけ。いや、思春期のホルモンバランスの乱れとしてのブワーッと出てきたニキビの治療法は分かってる。そこいらへんは任せとけ。
原因となるのはアクネ菌の異常増殖。思春期＝体の各箇所が盛んに細胞分裂する時期に、ちょっと勢い余っちゃった表皮細胞が汗腺や毛根を塞いでしもた。
結果、酸素が嫌いなアクネ菌が無酸素になってるその中で、皮脂などを餌にぬくぬくと増殖。
‥‥いや、メカニズムは覚えてるんだ！でも、突然一個だけできたやつを、どう対処すればいいのか忘れた！
仕方ないだろう、最後のニキビからおさらばして、２０年以上経ってる立場なんだよこっちは。
「それ、要するに吹き出物‥‥」と言いたいなら言え。拡大鏡で見たら間違いなくコメドがあった。あいつが居るか居ないかで皮膚トラブルの名前は変わる。居た以上はニキビだ！！
�々�ニキビ：死んだ表皮細胞×皮脂が組んだ半生？みたいな異物。コメドともいい、根本から絞り出して消毒すればなんとかなる。
�∪屮縫�ビ：コメドや酸化皮脂で毛穴が塞がれ、酸素が届かない中でアクネ菌増殖。中にコメドを包み込んでいたら真っ赤な炎症を起こす。痛い。
�Ｇ鬟縫�ビ：コメドを内包し、アクネ菌が白血球などの自己免疫細胞を制圧している状態。死んだ白血球が表皮一枚下に白い粘液として溜まる。超痛い。
とにかく、思い出せないのがコメドを取り出すタイミング。
今は、患部を塞いでいる邪魔な角質を強制的に取り除いて、嫌気性菌のアクネ菌を空気にさらして弱体化させる薬が出てきました。しかし、それはおでこ全面とか、広い面で使う薬。たった一個の吹き出物に処方されるもんではないのです。
さあこのコメド、どうしてくれよう。
仕方ねえ、明日職場に行ったら皆に相談だ。
とフテ寝して起きたら、寝たまま痛痒くて引っ掻いたらしく潰れてました。コメドらしきものも見えなくなってました。しかし血まみれの浸透液らしきものは周囲に引っ付いてカピカピしてました。
こういう‥‥こういう罠もあったねそういえば‥‥‥忘れてたよ‥‥
最後のニキビから約20年。まるで忘れていた思春期特有の疾患。
どうしようもないので、抗生剤を塗って絆創膏を張って、マスクで隠して出勤です。とほほほほほほほ。
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