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2021年01月10日07:45

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皮膚ガンを心配してドジッ子に会った話

 3ヶ月くらい前から、左足親指の第一関節と第二関節の間に、変な盛り上がりが出来てきまして。最初は「ウオノメかな?」と擦り落としてきたのですが、だんだん血肉の通った柔らかい腫れ物になってきまして。
 あかん、これあかん。しかし皮膚科に行ってる暇ナイ!と焦っていたら、近所に医療モールが出来てくれました。平日の休みに、片付けなきゃいけないことを全て片付けてからでも行ける距離!
 という訳で、最悪の場合「組織を取って生検に回しましょう」と言われるのを覚悟で、硬い顔で受診した初めての皮膚科でございます。これ言われたら、もうヤバいやつ。

 が、先生、幹部を一目見て断定しました。
「傷からウイルスが入ったイボだね。液体窒素で焼きましょう」
 ‥‥え?
 ‥‥‥‥すいません、ホント私ら、薬が絡まない病気に対しては無知なんです。

****

 体中から一気に安堵が広がって、「よろしくお願いします〜」と台に足を投げ出していたら、まずは先生、液体窒素の缶を出してきて机の端に置いて、長い綿棒を突っ込む。
 標的を見定めるためにもう一度拡大鏡で私の足を見て、「あれ、その上にも何かあるね。一緒に焼いておくね」と。お願いします‥‥というより先に、体を起こした先生の頭が机にクリーンヒット。
 吹っ飛ぶ拡大鏡。壁にぶつかってカバーが外れる拡大鏡。しかしそれより問題は、机の上でゆらゆらしてる液体窒素の缶と吹っ飛んだ綿棒じゃない!?
 これ倒れたら、先生の背中と私の太腿は大火傷。正式には凍傷なんだけど、とにかく約マイナス200℃の液体はぶちまけられていい存在じゃありません。咄嗟に左手で瓶を掴み、右手で綿棒をキャッチする私。頭に響くのは「ピタゴラスイッチ♪」のメロディー。

 そんなんを知らずに、机の下に這いつくばって、拡大鏡の割れたカバーをもそもそ探して、組み立てて、「あーまだ使える」とニコニコ体を起こしてきた先生。「大丈夫ですか!?」と聞くと、拡大鏡の事を聞かれたと思ったらしく、「なんとか壊れなかったみたい」と。

   どうしてくれようか、このドジっ子。

****

 その後、綿棒を押し付けられた私のイボからは、じゅわ〜という本当に「焼く」音が聞こえてきて、しかし熱ではなく冷気だと、それほど痛くない。
 そらそっか、体温と差し引いたら煮立った油を押し付けられてるようなもんか。しかも下の温度への火傷(凍傷)だから、患部以外には広がらない。
「週に一回くらいは来てね。ウイルスが居る部分を焼き切るから。ただの水ぶくれになったら終了ね」
 そしてアカン部分を火傷で壊死させて、取り除こうって作戦か!いやホント、薬を使わない物理的な治療には私達は無知でして、ひたすら感心してました。

 ドジッ子ですが丁寧でいい先生だったので、しばらくは頑張って週一で受診です。歩いて4分という立地がまた最高ですな。
 最寄りの内科がアレルギー専攻(内科のドクターには必ず得意な専門分野がある。私が毎年一番苦しむのが花粉症なので有難い)、とっても評判のいい歯科が近所にあり、新しくいい感じの眼科もできた上に、この皮膚科。全く有難くて仕方ありません。
 もう20年も付き合ってる持病の医院と婦人科が遠いんで、それだけは頑張って通います‥‥この極寒の中でも、気分転換だと自分に言い聞かせて電車に乗ります‥‥

 ちなみに職場の近くにはヤブが揃っており(処方箋見れば分かるんだよ)、笑顔で薬を出しながら『転院した方がよくね?』と思っているのは内緒だ。すまねぇな、こっちも商売だから。
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