赤んぼとの会話

　昨日、茅場町でおりて今年ラストという桃乳舎で昼飯、人形町で買い物して年末気分を味わい、地下鉄に乗り茅場町に戻って東西線に乗り換え馬場に向かった。茅場町で３０くらいのご夫婦。奥さんは僕の向こうの椅子に座り、旦那は乳母車を押している。
　２歳くらいかな赤ちゃんがのってて、ぐずりそうに体をむずむずしている。泣き声がでかかった。
　ので、僕はその女の子のほうを向いて笑ってあげる。かわいい。体をごそごそ動かして、なにかを主張してるけど、思った通り安心したいだけ。笑いかけると、泣き声はすぐに引っ込み笑いを返してくる。
　不安で寂しいだけなんだろうけど。赤ちゃんは乳母車のくぼみに体を沈めてると、不安が募るんだろう。おむつとかの問題がなければこれで、オーケーなんだ。赤ん坊の孤独。
　それでも、少しすると泣き声が出る。そのたびに彼女の顔を覗き込んで笑ってあげる。こんなこと書いてるけど、僕と乳母車は結構離れている。
　特に赤ん坊が得意なわけではないけれど、たまにこういう言葉のない遠隔会話が成立するときがある。こっちも楽しい。キミのこと気にしてるよ、と何となく思うだけ。いつだったか、飲食店のはしとはしくらい離れてる子とこんな笑顔と手ぶりだけの会話やってると、その子はおむつつけたお尻をあげてよたよた踊りだした。きゃっきゃっと声を出して。親御さんは不思議そうな顔してたのでそこでやめた。
　東西線が神楽坂についた。旦那さんが、女の子の手を取って僕に向かってバイバイをさせた。僕もバイバイを返した。お母さんも続いて僕に笑顔と目礼をくれて電車を降りて行った。ばれてたのね。
　写真は、茅場町と人形町の途中にある小網神社。その手前の桃乳舎が昨日で仕事納めというので、本日のランチエビフライとメンチカツ。５２０円。火曜日はポテトサラダの日だったけど１時前なのに早くも売切れてた。カキフライが初志だったけど、浮気してしまった。