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2020年12月10日23:33

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12月度都響SP@サントリーホール

12月の都響B定期はヤクブ・フルシャ氏指揮によるドヴォルザークの交響詩だった
のですが、近年売れっ子のフルシャ氏のスケジュールをアイドリングタイム込みで
抑えることは難しかったのでしょう、演奏者・曲目大幅変更しての内容となりました

本日の指揮はブルガリア出身の若手(弱冠39歳)ゲルゴフ氏で、おそらく本国でも
演奏会が限られていたのでしょうな、代演の運びとなりました

序曲〜協奏曲〜交響曲というオーソドックスなプログラミングですが、結構珍しい
作品を集めました(定番ではないという意味で)
ブルッフとサン=サーンスはさすがにワタシでも知っておりますが、メンデルスゾー
ンの序曲ルイ・ブラスは初めてです
 
編成は14型、譜面台は置かれていないので暗譜でしょう、ゲルゴフ氏は今回が日本
デビューというわけではなく2年前に名フィルの定期に登板しているそうですが、
気負いのようなものは感じられず、はったりのない正攻法による指揮でした

メンデルスゾーンのこの序曲はヴィクトル・ユゴーの戯曲に付けられたものだそう
ですが、機会音楽という感じはなく、管楽器と弦楽が交互に主張し合いそれを重ね
るうちに昇華されてやがて壮大なコーダに到るという弁証法的造りです
ゲルゴフ氏はそれを頭の中にきっちり描いて、そのような音楽を提示していました

2曲目はブルッフで、今年9月の都響SPでもドッペル・コンツェルトが演奏されまし
たが、今年が没後100年ということで考えられたプログラミングなのでしょう
ソリストの南さんはほっそりした若い女性ですが、女らしさを武器としてはいない
前橋汀子さんのような、どちらかといえば毅然とした強さを感じさせる方です
膝を使って身体を揺れ動かし、かなり主張する音楽づくりです
一方で高音の伸びやかさも美しく、女金時ではありません
全曲を弾き収め、初めて控えめな笑顔を浮かべ、女性らしさを覗かせました

ソリストアンコールはバッハの無伴奏パルティータでしょうけれど、悲しいかな
曲名まではわかりません、ロビーにも曲名の掲示はなく人だかりがするのを避けて
いるのでしょう(サントリーホールの公式ウェブサイトで発表されました)

コンツェルトで12型に抑えられた編成は再び14型に戻され、本日のメインはサン=
サーンスのオルガン付き、どういうわけか2018年に1年のうち2度この曲目をナマで
聴いております(特にアニヴァーサリーでもなかったのですが)
また、讀響の定期会員になった時山田和樹さんの指揮による実況録音のCDを特典で
いただいており、何度か聴いております

というわけで耳にはなじんでおりますが、本日改めてナマで聴きますと、手の内は
知っているけれどやはりその職人芸にまんまとしてやられ、血が騒ぎました
ゲルゴフという方は間の取り方が上手い、サン=サーンスの仕掛けた罠を巧みに
操ってこちらの心を鷲掴みにします(まさしくアラルガンドという感じ)

休憩時に東条さんをお見かけしましたので専門家のご意見はそちらをご参照ください

9時前に終演となりましたが、いつもでしたら大戸屋で食事していくところ感染リス
クを避けるため空腹を我慢して、帰宅してから先日の母の誕生日に作ったビーフシチ
ューの冷凍しておいたのを解凍していただきました(画像ナシ)

これで年内は都心に行く予定はすべて終わりました
今日の都内新規感染者は初の600人超え、しばらくは上京を控え自粛生活に入ります
感染したら諦めて療養すればいいと豪語する方もおられますが、医療従事者に負担を
かけることは慎むべきでしょう
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