週末、金曜の映画は、イオンシネマ座間で、
「みをつくし料理帖」。
この日から「鬼滅の刃」が公開されるせいで、映画館の駐車場は満車、それどころかイオンの駐車場も平面が満車……でも、この映画は観客5人だったけど。
さて。
これは、「汚れた英雄」以降、数々の作品をプロデュース・監督してきた角川春樹が、�眦聴蠅凌裕せ�代小説「みをつくし料理帳」シリーズを映画化したもの。主演は、「君が世界のはじまり」の松本穂香。
角川春樹は本作を生涯最後の監督作品としており、薬師丸ひろ子ら角川映画で活躍した俳優が特別出演しているのも注目だ。
享和二年、大坂。8歳の澪と野江は、何があってもずっと一緒だと約束を交わすほど仲が良かったが、澪は、大坂を襲った大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった。
それから10年。江戸の蕎麦処つる家で、女でありながら料理人として働く澪は、上方と江戸の味に差に悩みながらも、試行錯誤の末に、つる屋の看板料理「とろとろ茶碗蒸し」を生み出し、店は江戸でも評判の人気店になる。
ある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次がやってきて、扇屋のあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってほしいと頼むのだが……
この映画、何だか久しぶりに日本の“古き良き”時代劇を観たように思う。
舞台は江戸時代、ではあるのだけど、明るく、綺麗で、陰がない。吉原を描きながら、性の臭いがせず、刀を差してしてもそれは抜かれず、身分の違いも描かれない……それは正に往年の時代劇世界で、この世界に回帰する辺り、角川春樹もさすがに年を取ったのだなぁ、と感じる。
物語としては、運命に翻弄され、離ればなれになった澪と野江の再会の物語を軸に、料理を題材に江戸と上方のカルチャーギャップをアクセントに描く人情劇。
決して派手な物語ではないが、じんわりと染みるエピソードがある一方、全10巻にもなる長編を元にする(話としては3巻目辺りまでらしいが、それでも膨大だ)だけに、話を盛り込み過ぎな上に、踏み込みが浅く、尚且つ、尻切れトンボになっているエピソードもあったりで、どうにもまとまりが悪い感じ。
また、撮影の画角がちょっと変なカットが散見されるのも気になった。
ラストカットは「続編は作らない」と言う意思表示でもあるのだろうが、いささか不自然で、唐突さも感じる幕切れだった。
映画の後味は悪くないが、それでもこれを楽しめるのは中高年だろうなぁ……
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