金曜日、仕事を早めに上がり、イオンシネマ港北へ……今日の映画は、
「狂武蔵」。
時間は18:25、間に合えば、その前に夕食を摂ってから映画、と思ったのだが、道路が思ったより混雑しており、映画館到着は上映開始15分前。
仕方ないので、ホットドックを買って劇場へ。
これは、「RE:BORN」や「キングダム」で独自の存在感を見せているアクション俳優の坂口拓が2011年に撮影、そのまま作品化出来ずにいた、77分ワンカットで撮った斬り合いのアクションシーンを、「キングダム」のアクション監督を務めた下村勇二監督が追加シーンを撮影して1本の映画としたもの。
共演は「キングダム」の山��賢人。
1604年(慶長9年)。
名門吉岡道場に道場破りを挑んだ剣豪・宮本武蔵。これまで2度の決闘で師範清十郎とその弟伝七郎を斃され、面目を失っていた吉岡一門は、門下の100名に加え、金で雇った他流派300人を以て武蔵との決戦に臨む。
得意の奇襲で、当主の吉岡又七郎を切り捨てた武蔵だが、400名もの吉岡一門に包囲され、壮絶な死闘が始まる……
この映画だが上映時間は91分、そのうち吉岡一門との斬り合いがワンカットで77分を占める。
この斬り合いのアクションシーンは、確かに他に例を見ないもので、竹光ではなく樫の木刀を銀色に塗ったものを用い、実際にかなりの勢いで打ち合っている。坂口拓は開始5分で刀の鍔を砕かれ、手を打たれて指を折り、その後、肋骨を奥歯を折りながらも撮影を強行。坂口拓は、この撮影で消耗し切ってしまい、この撮影の後、2014年まで引退状態にあったと言う。
斬り合いのシーンは前半部は段取りが出来ているものの、後半になると坂口自身も疲れてボロボロ、打ちかかる方も疲労に加え、坂口の気迫に呑まれて手が出せなくなるなど、正に芝居としての段取り所か、気力・体力の限界を超えたものとなっており、確かにこの映像を埋もれさせておくのは惜しい、と言うのは判る。
ただ、そんな極限のアクションとしては見応えがあるものの、低予算のせいか吉岡一門400人と言いつつ、人数はせいぜい数十人。しかも、坂口拓とまともに打ち合える相手が5人ほどしかおらず、その5人が幾度斬られても、画面を外れた所で体勢を立て直し、また打ちかかって来る、と言うシーンが続くとげんなりしてしまう。特に終盤、段取りもぐずぐずになり、その5人が繰り返し、斬られ、倒されても起き上がって切り結ぶ……と言うのはさすがに退屈だ。
坂口拓の体術はさすが、と言う場面も多いものの、戦い方が木刀での殴り合いにしかなっておらず、斬る、突く、と言う刀剣の戦いが出来ていないのが痛い。後半疲れて来ると、木刀を演技で真剣のような重さを感じさせる事もなくなり、片手でくるくる回したりもする……これでは興醒めもいい所だ。
また、映画としては、吉岡一門に挑む武蔵、迎え撃つ吉岡側、その心情、つまり動機が描かれていないのだ。
ドラマも、段取りもなく、クライマックスだけを見せるような映画だが、そのアクションがいかに凄いものであったとしても、これはやはり退屈だ。
上映後、腹減っている筈なのに、手持ちカメラの揺れる映像のせいで映像酔いしてしまって気分悪い……映画はつまらなかったし、気分は悪いしで最悪だ。
帰宅後、22時前だと言うのに、そのまま寝入ってしまった。
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