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2020年08月05日01:36

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日本のSFマンガのもう一つの原点

 まぎれもなく僕のSF原点の一つ(もう一つは手塚治虫先生)であるのが桑田次郎先生だった。(自分の中では次郎先生なんです)どんな作品であってもそのシャープな線とユーモアセンスによって徹底的に娯楽マンガ、特にSFマンガの巨峰だった。

 『月光仮面』などの過去の丸っこいマンガ表現重視の物語ならともかく平井和正原作の『デスハンター』にようなハードで殺伐とした物語においてもブラックユーモアを放り込んでいて(例えば異星生物デスに寄生されていないことを示すためにデスハンターの局員達が自分の胸にナイフで刻印を刻むのだが、侠気を示そうと深く切りすぎて気絶して他の局員達が慌てるシーンなど)そういった表現はあくまでもマンガであって決して劇画にはならなかった。この辺りは今の『鬼滅の刃』に通じるところがあるな。

 『超犬リープ』におけるロボット犬のシャープなアクションをあそこまで納得させてかける人など果たしているだろうか。

 『黄色い手袋X』のようなよく考えたらあの時代にあっても泥臭い話をあそこまでスマートに仕上げることが他の作家に出来るだろうか。

 いつの間にか雑誌連載がなくなってごく限られたメディアなどで宗教関係のマンガなどを見かけることがあったけれども、今から考えたらマンガ家としてあのシャープな線が書けなくなったので自ら半引退のような状態になったのかもしれない。

 もちろんそのあたりはマンガ研究家がきっちりとインタビューをしていなければならなかったのではないかなあ。

 桑田次郎のインタビューは滅多に読んだことがないけれども、もしもあればそこかに再録して欲しいものである。『インテリ五右衛門』の連載中の等身変化の理由など、知りたいのになあ。

『8マン』『月光仮面』漫画家・桑田二郎さん死去 ファンの古川登志夫は追悼
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=6182767
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