お昼過ぎ、目白台の魚屋さんに向かう。そのちょい前、忘れてた。料亭“寛”がもう取り壊し中だった。一回行きたかったんだがかなわず。取り壊しのまれに内覧会のようなものもあったようだけど。
寛は三角寛という、大正から昭和初期(正確ではありません)に活躍した小説家の別邸だったらしい。サンカ(山岳地帯で家を構えず狩猟生活をする人々)小説が人気を呼んだ人で、最近でも文庫本が出てる。佐賀県にもあったけど当時は日本の各地に日本のチベットなどといわれた謎の地域が息づいていた。
というのも興味深いけど、寛さん、池袋の文芸座の生みの親でもあるらしい。
僕は東京にはるばる九州から来て以来、池袋文芸坐の地下と一階、邦画、洋画ともどれくらい見たことか。当時二百円台だったと思う。こういうのを文化貢献という。恩人じゃんと思う。あの映画のおかげで僕はずいぶん、人としての栄養をもらい育ったと思ってる。
取り返しのつかないこと、が周りで起きてるのを意識しなきゃダメだと思う。
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