軽いのです

昔、業界紙の記者だったころ某運輸省の取材をしていた。8月に来年度の概算要求が決まるので今頃は、役所の連中の仕事も予算案を練りに練って大変なころ。
　僕が見る限りでは皆さん昼夜問わず、徹夜もいとわずという感じでよく働いていた。理系の技官が多く、真面目な人が多かった。
　予算といっても億単位のものはわずかで、新規要求の企画で百万単位とか千万もあれば、という規模に皆さん血眼になってた。それが皆さんのやらなければいけない大事な仕事になる。たぶん、税金というものを大事に見てたと思う。秋以降は大蔵省との厳しい交渉が待ってる。そこでぎりぎり削られる。
　そうきれいごとばかりでもないかも知らんけど。
　アベノマスクかなんか知らんがあんなものに百億単位で、平気で軽々しく第二弾なんて国会の議論もなしに勝手に決める。僕が見ていた光景とは全くの別世界です。桁が違うだけでなく、軽々しいことこの上ない。軽いんです、国民の税金なのに。