緑地帯や路傍のあちこちにカラスノエンドウ(烏野豌豆)が咲いてゐます。正しくはヤハズエンドウ(矢筈豌豆)といふマメ科ソラマメ属の越年草です。俗称としてはビービー豆と呼ばれます。種を取り払った豆殻を笛にして遊ぶことに由来します。
花期は3 - 6月でエンドウに似た小型の紅紫色の可愛い花を付けます。エンドウという名前がついてゐるやうに、小さいキヌサヤのようなサヤがつき、熟すと真っ黒になります。日本では本州以南でよく見られ、畑や道端、空き地などでもよく見られます。
原産地はオリエントから地中海にかけての地方であり、古代の麦作農耕の開始期にはエンドウなどと同様に栽培されて作物として利用されてゐたやうです。サヤの部分はキヌサヤのように若くて柔らかいときは食べることができるやうです。食用可ですが、緑の油虫がびっしり付くのでご注意!
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