mixiユーザー(id:1875020)

2020年02月02日01:27

184 view

楽しさと真剣味、パワーアップ … 舞台「卒業式、実行」「いざ、生徒総会」(1月26日@西新宿)

とにかく人気シリーズとは聞いていましたが、日曜日のそれはとりわけ盛況。当日券目当ての列がかなり長く伸びておりました。

さて、当日記2020年の“ぶたい”はじめは、1月26日の西新宿。新宿村LIVEでのこちらの公演から。

フォト


「卒業式、実行」と「いざ、生徒総会」の2演目。どちらも舞台は、千葉県に県立高校として実在する”国府台高校学校”ということで、あわせて”国府台ダブルス”と案内されています。
2演目とも再演。後者の「いざ、生徒総会」のほうは、昨年の初演版も拝見しております。

(2019年6月16日@新宿・シアターミラクル)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12485357326.html

シアターミラクルに比べると、劇場のキャパは倍以上。加えて客席自体もステージを取り囲む配置ではなく、一般的な向かい合うタイプ。どう変わってくるかなと思いながら観てみると、ほぼ満員という入り具合も相まって、熱気にパフォーマンス、そして随所で挟まれる観客からの笑い声も、一層濃いものになっておりましたぴかぴか(新しい)


昼公演「卒業式、実行」
このお題の付け方もそうだと思うのですが、いずれにしても国府台シリーズ、タイトルからして何かしら引き込ませる要素があるみたい。で、観客にも配布された、2通りの式次第…。

フォト


のっけから間違い探しサーチ(調べる)のようでもありますが、違っているのはここ。

フォト


「国歌斉唱」の項が黄色地のほうにしかありません。

黄色い方は、校長をはじめとする教師が主張する式次第。そして赤い方は「卒業式実行委員会」、つまり生徒が主張する式次第。同じように見えるけれど、とにかく周囲の状況を気にする必要がある教師側と、とにかく自主自律をモットーとする生徒側という構図。
ここまでならわりと単純にもみえますが、なにしろ”千葉県立”国府台高校。県立である以上、校長といえどもざっくりいえば中間管理職。上部機関にあたる教育委員会等々から「国旗を掲揚して位置情報国歌を歌うことカラオケ」と指導されれば、それには従わないといけないわけです。もちろん、生徒側にとってそれは”押しつけ”。そして、それを声高に主張する生徒会長熊谷さんと、両者の間を取り持たなくてはならない実行委員長榎並さんとの間でも、互いの立ち位置の違いによる溝が深まっていきます。

で、実行委員長の懸命な調整にも関わらず、卒業式の当日になっても式次第が2つに割れたままの状態で舞台はスタート。ステージ上に展開されるのは、卒業式当日のバックヤード部分。上演時間も2時間強ですから、さながら実時間でみるお仕事ドラマという感じです。

そして、クライマックスに至るまでは、お仕事ドラマであると同時に、これでもかと思わせるくらいのコメディでもありますあっかんべー。校長、生徒会長、実行委員長という3つの異なる立場の面々にさらに絡んでくる、本当に多種多様なひとびと。それも一癖ある…どころか、いろんなところからみたこともないような変化球を投げてきますexclamation ×2

突然代理で挨拶をすることになり、全く中身を決めきれない保護者会副会長げっそり
当日になっても絵が用意できず、それでものんびりしている美術部部長ウッシッシ
その部長を、ほぼほぼ放牧状態?にしている、哲学者っぽい美術部顧問指でOK
前任校の卒業式が気になって仕方がない、卒業式実行委員会の顧問ボケーっとした顔
校長側のひとのはずなのに、国旗の準備の際にハサミを要求する生徒会顧問美容院
司会者、雛形さんのお兄さん(同窓会長)の、妹さんにだけは弱いお姿あせあせ



上演期間終了後に観てほしいっていうのも変ですが、筋書くのはちょこっと端折ろっと(汗)

ただ、台本を拝見していると、そこに映像がないにもかかわらず、その光景がサッと思いうかび、かつニヤニヤしている筆者がいますウッシッシ。それぞれの主義主張に基づいて、そこに可笑しさまでもこめたストーリー展開は、こうやって文字起こしをしている最中にも、時間を忘れて当日の雰囲気に浸ってしまって、余計文字起こしが遅延しますので…

。。。ん?
これはひょっとして絵を用意してなかった美術部部長、土橋さんの言い草に近いかも(笑)


結果的に即興で進められる卒業式。とりあえず、式次第にあげられた項目そのものは、件の「国歌斉唱」以外は一緒なので、どうにかこうにかおしまい近くまで進んできたのですが、さらに襲いかかる想定外の事態。
前年の卒業式実行委員長の田中さんの、卒業生としての挨拶で、「ここで終了しよう手(パー)」と言い出します。

完遂できないかもしれないexclamation
いよいよ混乱が表に出てしまったexclamation ×2

実行委員会の先輩、そして憧れの先輩でもあるこのひとの発言に、委員長榎並さんの手腕がここから目立っていきます。それまではとにかく中立の役回り…だったこのひとの、憧れの人の行動パターンを読み切った数々の対策。

突き動かされた田中先輩、そして実行委員会が編み出したこたえとは、自分たちのものとして国歌も国旗も取り込んでしまうこと。「日の丸」は美術部の絵の中に、「君が代」は卒業生の言葉の中に…。それらは「日の丸」でも「君が代」でもあるけれど、それはまさにそのときの心情(あるいは信条なのかも)を言い表すための手段。。。
ここまで考え抜かれると、校長もこれ以上強制するわけにはいかなくなります。どうかすると剣幕だった校長も、”無事に式の中に「日の丸」と「君が代」が含まれた”からだけではない、もういいでしょうといった表情に、あ〜やれやれ^^


核心部分を除けば、まさしくコメディ。一方、クライマックス前後はとってもスリリング。
こちらの演目は、ご出演のかた全てが当日記ではお初の皆様でしたが、2時間強の上演時間は本当にあっという間で、とっても充実感がありました。



夜公演「いざ、生徒総会」
こちらのほうは、先にも触れた通り初演版を観ています。何人かのキャストさんが初演版からは変わっているものの、核心を突く…というか、大部分の方はそのまま今回もご出演されています。
上述の通り、当日記では一度取り上げた演目ですので、ストーリーの説明は、本稿内にある初演版の際の稿をご覧いただくとして…

今回の再演版、大きくなった環境ならではの見ごたえにあふれていたというのが率直な印象手(チョキ)
まずは男性陣の皆様。各物語を主導するのは女性陣のほうですが、そこに絡む男性陣の”心の叫び”が、初演版に比べると格段にパワーアップしています。ひたすらツッコミのようでもあり、それもマシンガンのように繰り広げられるわけで。特に、第2話「私服デート」のLGBTの彼氏役の池谷さん、第4話「制服廃止運動反対について考える会」に紛れ込んでしまった岡田さんのそれは、タイミングとスピード感がバッチリでするんるん

つづいて女性陣の皆様。やさしいひとはさらに優しく…。
第2話の川口千夏さんのデートシーンには、やっぱり鉄板のほっこり感があるわけで目がハート
でもって、じつは怖〜いことをいうひとは、より腹黒く!?
…あ、いや、より破壊力が増しておりました^^

そして、最終話「いざ、生徒総会」のクライマックス、生徒会長池内理沙さんと監査委員長大和田あずささんとの、それぞれの主張とバックボーンをぶつけ合うシーン。最後の最後で強引さが出てしまう生徒会長が、総会の場で次第に支持を失っていきますが、その事態を打開するために、自らの地位も犠牲にする選択をします。大きくなった今回の舞台では、会長は客席内の離れ舞台でその主張を演じていきます。監査委員長と向かい合う距離感も絶妙になり、2回目の観覧ということもあるものの、より印象的な総会になったように思いますぴかぴか(新しい)

男性陣と女性陣の絡みも、よりエンターテインメントに振られています。
特に、今回もやっぱり第4話の波多野伶奈さんに岡村梨加さん…はコメントしておかないと。
波多野さんにコロッと行ってしまう男性陣のチョロさがパワーアップ(笑)。そして岡村さんの嘆きもパワーアップ(笑)。

…で、初演時よりも自信を持って可愛らしく演じる波多野さんが、やっぱり可愛かったです目がハート
筆者もチョロいオジサンだったのかも(笑)

面白かった、いや、いろんなことを全てひっくるめて楽しかったです。


納得の面白さという言葉は、こういうステージのことを指す時に使うんだろうなと思います。とにかく、どんなかたちでもこの話、書き留めておかないと。。。という感じでございました。ちょっとは伝わるかな^^
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年02月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829