奈良に三名椿と言はれる椿があります。�‥噌畛�の」「散り椿」、��白豪寺の「五色椿」、�Ｅ貘膸�開山堂の「糊こぼし」です。最後の「糊こぼし」は、東大寺二月堂の修二会（お水取り）に使ふ造花の椿を作る際、誤って赤い和紙に糊をこぼしできた斑点が、庭の椿に似ていたこと由来します。良弁椿とも言ひます。
二月になると、奈良の和菓子屋さんの店頭に修二会で使はれる椿の造花に因んだお菓子が並びます。三枚目の写真上段が造花の椿、下段が和菓子「糊こぼし」です。ほかに土鈴の「糊こぼし」も売られてゐます。赤地に白斑の入る椿は何種類もありますが、開山堂の「糊こぼし」がどれに当たるか不明です。
さてウチにはアマガシタ（天ケ下）といふ赤地白斑の椿があります。《 濃紅色地 白斑入り 一重 ラッパ〜平開咲き 筒しべ 中〜大輪 1681年の「花壇綱目」に載っている かなり古くからある品種。白斑の多いものほど 上花 》と、これがウチの「糊こぼし」です。
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